広島で特殊清掃を行っているティプロのスタッフ三島です。
広島県海田町で、80代の男性が孤独死されて死後推定2週間が経過して発見された部屋の特殊清掃をさせていただきました。
お一人暮らしをされていたお父さまがお亡くなりになり、広島市内で暮らされている息子さまからのご依頼です。
最近姿を見ないし部屋から異臭がするとご近所の方から息子さまのところに連絡があり、警察立ち会いで部屋に入られましたらトイレで倒れられているお父さまを発見されました。
暑い日が続きこれ以上のひどい異臭でご近所に迷惑をかけたくないとのことで、ご依頼の連絡をいただいてすぐに準備をしてお伺いしました。
部屋にお伺いさせていただきましたら、建物の外にまで臭いが漂っていました。玄関ドアを開けた瞬間とても強烈な臭いが、吐き気をもよおす鉄臭いなにか錆びたような臭いというか、とにかく今までにはなかった臭いでした。
臭いの原因は大量の吐血の跡で、夏場だったので血液の腐敗が早く進み過酷な現場でした。
錆び臭いと感じたのは血液の臭いだったのでした。リビングの一角に少々と、トイレ内に大量の吐血された跡が生々しく残っていました。
お父さまは以前から体の調子を崩されていたそうで、自宅療養中で持病が悪化され突然大量の吐血をされたとのことです。
吐血現場の清掃ということで、血液の除去と除菌がメインの業務になります。
血液が染み込んだ家財道具は全て搬出します。
感染症の危険があるため血液が付着している家財道具は全てラッピングして搬出、処分する際の2次感染の予防を行いました。
血液を丁寧に拭き取った後はまだまだ臭いが残っています。続いて消臭・抗菌の作業を施しました。
最後にオゾン消臭機を5日間稼働させましたが、強烈な異臭だったためやはり完全には消臭されていません。
さらに3日間消臭機を稼働させるとやっと完全に消臭することができました。
ご依頼者さまに臭いの確認をして頂いて終了となりました。
ご依頼者さまは「自分で掃除をしようとしたけれど、看取ってあげることができなかった後悔で涙が溢れて、とてもじゃないけど手を付けられなかった。依頼させてもらって、きれいにしてもらって、少しは親孝行できたと思います。」とお話くださいました。
ご依頼者さまのお言葉に、逝く側も残される側もどちらも苦しい思いをするのが孤独死の特徴だと実感しました。
ご家族に一人暮らしをされているお年寄りがいらっしゃる場合は、こまめに様子を見に行って頂けたらと思います。