遺品整理において、故人が残したさまざまなものを整理することになります。
その中で、目に見える形で故人の思い出が確認できる写真を収納したアルバムは、整理したり処分したりするのは難しいのではないでしょうか。
特に、故人が写っている写真は残された家族としては処分しづらいものです。
では、遺品整理でアルバムを整理したり処分したりする場合、どのような方法でおこなえばよいのでしょうか。
この記事では、品整理でアルバムを整理・処分する方法や、処分時の注意点について解説します。
目次
遺品整理時にアルバムを整理する方法・流れ
遺品整理の際にアルバムを整理する方法や流れとしては、以下のような方法があります。
- すべてのアルバム・写真を集める
- 写真を分類する
- 写真を保管する
具体的な手順や流れは、以下のとおりです。
すべてのアルバム・写真を集める
はじめに、遺品のなかからすべてのアルバムや写真を収集してください。
もし、故人がエンディングノートなどで置き場所を伝えている場合は、それを参考にして探すと漏れなく確実に探せるメリットがあります。
また、特にエンディングノートなどに記載がない場合でも、故人の性格などを考えて収納しそうな場所を探すのもよいでしょう。
この時点では、なるべく発見された状態のままをキープしておくことをおすすめします。
写真を分類する
すべてのアルバムと写真を集めたら、写真を残すものと処分するものに分類します。
残す、残さないの処分は非常に難しいものですが、遺言書やエンディングノートに記載されている場合は基本的にそれに従う形で進めてください。
もし、遺言書やエンディングノートに記載がない場合は故人の想いを最大限汲みつつ、選別作業を実施してください。
また、個人だけでなく自分や残された家族などの意見を聞きつつ仕分け作業を実施すると、後でトラブルに発展するリスクを排除できます。
写真の仕分け作業において、どうしても残すか残さないかの判断に困る場合は、保留という形で一旦保管しておきましょう。
そして、後日改めて仕分け直すことで、効率よく作業を進められます。
写真を保管する
残すと判断した写真については、保管場所を決めて保管します。
必要に応じて、新たにアルバムを購入して保管する方法もおすすめです。
写真は、保管状態によって劣化が進行するため、デジタルデータ化して保存するという方法もおすすめです。
最近では、多くの業者で写真のデジタル化に対応しており、費用もリーズナブルであるため利用しやすくなっています。
必要のないアルバム・写真を手放す方法
仕分け作業の結果として、必要ないと判断したアルバムや写真については、以下の方法で処分することになります。
- 一般ごみとして処分する
- お焚き上げで供養する
- 友人・親族に形見分けする
- 業者に依頼する
各方法の詳細は、以下のとおりです。
一般ごみとして処分する
写真を一般ごみとして廃棄する場合、紙類ではなく燃えるごみとして処分してください。
これは、写真用紙の場合は耐水のため普通紙とは材質が異なり、さらにインク自体が不純物であるため取り除くのが困難であり、リサイクルできません。
よって、資源物ではなく燃えるごみとして廃棄してください。
なお、後述しますが写真は個人情報を多分に含んでいるため、一般ごみとして廃棄する場合は配慮が必要です。
お焚き上げで供養する
特に故人が写りこんでいる写真は、そのまま処分するのは憚れるものです。
そこでお焚き上げと呼ばれる、処分するものに感謝の気持ちと同時に天に還す行為をおこなって処分する方法があります。
写真やアルバムのお焚き上げは、主に神社やお寺で対応してもらえる場合が多いです。
多くのケースでは、電話かメールで申し込んで予約日に持ち込む方法と、郵送してお焚き上げしてもらう方法があります。
お焚き上げを依頼する際には初穂料が必要になりますが、概ね4,000円から5000円が目安となります。
友人・親族に形見分けする
自分で不要と判断した写真であっても、友人や親族にとっては欲しい場合もあります。
そこで、友人や親族に対して形見分けする方法もおすすめです。
形見分けは、基本的には相手が一緒に写っているものを分けることになります。
業者に依頼する
残さないと判断した写真は、業者に依頼して処分する方法もあります。
ただし、基本的には写真だけを業者に処分を依頼するのではなく、ほかの遺品も併せて処分するケースが多いです。
また、遺品整理業者に依頼して写真などの遺品の仕分けから処分までを一貫して依頼するケースもあります。
業者に依頼する場合、処分費用がかかりますが手間をかけずにスピーディーに処分できるメリットがあります。
遺品整理時にアルバムを処分する際の注意点
遺品整理の結果としてアルバムや写真を処分する場合、以下のような点に注意が必要です。
- 遺言書を確認する
- 遺族に相談しながら整理する
- シュレッダーにかける
- 信頼できる業者に依頼する
各注意点について、詳しく解説します。
遺言書を確認する
先に紹介したとおり、故人が遺言書やエンディングノートに写真に関する取り扱いを指定している場合があります。
遺品整理における主役は故人であり、故人が明確に残した意志である遺言書またはエンディングノートに従って対応しなければなりません。
もし、遺言書やエンディングノートを無視して勝手に処分すると後々トラブルに発展する可能性があるため、注意しましょう。
遺族に相談しながら整理する
アルバムや写真を仕分ける場合、ほかの遺族に相談しながら整理してください。
自分にとって不要なものであっても、ほかの遺族にとっては大切なものである可能性も考えられます。
よって、勝手に廃棄してトラブルに発展しないように、相談しながら整理を進めましょう。
シュレッダーにかける
特に、燃えるごみとして処分する場合や、業者に処分を依頼する場合は個人情報保護の観点からそのまま廃棄するのは危険です。
特に、燃えるごみとして処分する場合、ごみ回収場所に廃棄した後に、悪意ある人が勝手にごみ袋を開いて持ち出すなどのトラブルに巻き込まれる可能性があります。
よって、処分する前にシュレッダーにかけてわからないような状態で処分するのがおすすめです。
シュレッダー自体は安価なものであれば数百円で購入できる場合があり、新たに購入したとしても大きな負担がかかりません。
もし、シュレッダーの準備が難しい場合はまとめて包んで見え無くしたり、漂白剤に漬け込んで何が写っているかが分からない状態して出したりするのがおすすめです。
信頼できる業者に依頼する
もし、写真の仕分けを含めて業者に依頼する場合、信頼できる業者に依頼しないと必要な写真やアルバムまで処分されてしまうリスクがあります。
また、処分する際に不法投棄などをされると、依頼者側も処分されてしまう可能性があるため要注意です。
業者の過去の実績や評判などをよく確認して、優良な業者に作業を依頼してください。
まとめ
遺品整理としてアルバムや写真を仕分けたり処分したりする場合、基本的には自分ひとりの意思だけで進めるのは危険です。
必ず、遺言書やエンディングノートで個人が意思表示しているのか、ほかの遺族がどのような意向があるのかなどを鑑み、適切に対応する必要があります。
ティプロでは、写真をはじめとして遺品整理をサポートさせていただいておりますので、お困りの場合はお気軽にご相談ください。
現代は、超高齢化時代と言われています。一人住まいの方が増え、もしもの時は残された身の回りの生活用品の整理にご遺族は途方にくれることになります。遺品整理士として、専門的な知識と豊富な経験から、遺品の整理や生前整理などのお手伝いをさせていただきます。