似ているようで実は異なる!遺品整理と不用品回収について解説
大切な家族が亡くなった後に、行わなければならないのが遺品です。
遺品の中には、家族の思い出が詰まったものもあれば、不要で処分したいという場合もあります。
遺品を処分する場合、遺品整理という形と不用品回収という方法がありますが、似ているようで実は全く異なるものなのです。
ここでは、遺品整理と不用品回収の違いや、不用品回収と不用品買取の違いなどについて詳しく解説します。
目次
遺品整理とは?
遺品整理とは、亡くなられた方の残された遺品を整理して、住んでいた部屋を綺麗に清掃をして原状復帰することを言います。
身寄りの無い方が部屋で死亡し、そのまま腐敗してしまうということも多々あります。
その場合、部屋の掃除からスタートして、その後残されたものを処分していきます。
例えば、仏壇や写真、手紙、人形といった故人の想い入れの強いものは、処分するだけでなく、供養した後に遺族で形見分けをしたり、遺品一つ一つを粗末に扱うことなく適正に処置することが重要になります。
現金や通帳、キャッシュカード、クレジットカード、印鑑、不動産証券などの資産に関連するものは、特に慎重に行う必要があります。
また、大切な品や形見分けの品を分類して日用品や洋服など、使えるもの、リサイクルするもの、不要にわけて片付けていくのが一般的です。
あくまでも原状復帰することが目的の遺品整理では、特に部屋を綺麗にするという作業が非常に大変で、苦痛になる場合もあります。
遺品の整理だけならまだしも、ハウスクリーニングする際には業者を依頼するのが一般的です。
不用品回収とは?
不用品回収とは、主に一般の不用品やゴミの回収、処分を行なう業者が行う作業です。
不用品回収業者に遺品整理を依頼することもできるのですが、回収した不用品は通常の粗大ゴミなどと同じように処分されてしまいます。
残念ながら、この場合供養などすることなく、物の扱い方も雑な場合が多いです。
例え大事な物があったとしても、不用品回収の場合は分別作業は基本行いません。
他にも、ハウスクリーニングや消臭作業なども行うことがないので、不用品を処分しても臭いや汚れまでは綺麗にすることができません。
また、業者が遺品整理を行うには一般廃棄物処理業の許可が必要となります。
産業廃棄物収集運搬業の許可があっても、一般家庭から遺品を回収することはできないのです。
不用品買取とは?
不用品回収に似たものとして、不用品買取があります。
不用品買取は、不用品回収と違って不用品を買取して、それを自店舗などで販売することを指します。
不用品買取を行うためには、古物商の許可を得た業者しか行うことができません。
基本的に、再利用できるものを中心として買取するわけですが、回収と違って遺族は利益を得ることが可能です。
ただ、買取できないものは引き取ってもらうことができないというデメリットがあります。
遺品整理で業者を利用することのメリットは?
遺品整理は、自分自身でも行うことができますが、非常に辛い作業も伴います。
また、初めての経験となった場合、どのように進めれば良いのか悩みがちです。
そこで、遺品整理業者を利用するのが一般的ですが、利用することで次に挙げるような恩恵を受けることができます。
短時間で遺品整理できる
遺品整理業者は、遺品整理を専門的に行っているので、様々なノウハウを持ち合わせています。
遺品整理は、相乗している以上に時間がかかるもので、1人で行うのは非常に大変です。
規模にもよりますが、概ね1日で遺品整理が完了するので、時間短縮という意味ではとてもメリットがあります。
相談体制が整っている
遺品整理業者は、主に相続関連の相談にも気軽に応じてもらえます。
どうしても揉める要素になりがちな相続ですが、業者によっては顧問弁護士を抱えていたり、提携業者との連携をとってスムーズに相続をすすめることが可能です。
また、空き家になった場合の売却やリフォームなどの相談も行うことが可能で、身近な存在として頼ることができます。
遺品の供養を行ってくれる
特に故人が大事にしていたものを処分するとなった場合、供養したいという場合もあります。
遺品整理業者では、遺品の供養も可能であり、仏壇仏具や神棚、人形などの供養にも対応しています。
遺品の買取を行う業者もある
遺品の中には、処分するにはもったいないものも多数出てくるものです。
その場合、遺品買取業者では買取も行ってくれるところが多いです。
買取によって得た利益は遺品整理の費用に充てることが可能で、またリサイクルすることで地球にも優しい行動ともなります。
遺品整理で業者を利用することのデメリット
遺品整理業者を利用することによって、デメリットもあります。
主なデメリットは以下があります。
費用がかかる
様々なサービスを提供している遺品整理業者ですが、もちろんボランティアで行っているわけではありません。
依頼すると、費用がかかってしまいます。
ただ、遠方に遺族が住んでいる場合は、出向いて遺品整理するとなった場合、交通費などの諸費用がかかるものです。
また、遺品整理では遺品の買取も可能であり、この費用を補填すれば業者に依頼した方が安く済むというケースもありますので、一概にデメリットとは言えません。
悪徳な業者もいる
遺品整理業者の中には、見積もりをとったのに法外な料金が請求されたり、大切な遺品を勝手に処分されたというケースが散見されています。
よって、信頼ができる業者を選択しないと、故人を悲しませてしまう可能性もあるので要注意です。
現代は、超高齢化時代と言われています。一人住まいの方が増え、もしもの時は残された身の回りの生活用品の整理にご遺族は途方にくれることになります。遺品整理士として、専門的な知識と豊富な経験から、遺品の整理や生前整理などのお手伝いをさせていただきます。