20代は趣味や恋愛が大切、終活なんて自分の親世代が考えることだと思っていませんか?
まだまだ20代、自分が病気や事故で死ぬなんて想像がつかないのが当然です。
しかし死はすべての人間に時期を選ばず、平等に訪れます。
「終活」は、若い世代の方でも聞いたことがある言葉でしょう。
けっして単なる「死に支度」ではありません。
では具体的に20代で始める終活について説明していきますね。
目次
そもそも終活とは?
終活とは「人生の終わりについて考える活動」を略した造語です。自分が死んだ後に備えることですが、死と向き合うことだけではありません。自分の健康状態を考え、将来設計をする意味もあります。
決してネガティブなことではなく、自分の人生を充実させる活動が終活です。
終活を20代でするのは異常?
将来設計をするために大切なこと
終活をやろう、始めようと思った時が取り組むタイミング、20代で終活をするのは決して異常でも早すぎることではありません。
終活を通して今までの自分を振り返ることで、自分の将来やりたいことがはっきりします。漠然と思い描いていた自分の人生が、終活をすることで具体的に何をすればよいのかが明確になります。
壮年期・老年期になって慌てて終活をするよりは、気力体力行動力がある20代で終活を始めるのがベストでしょう。
終活を意識している人はどれくらいいるのか
株式会社よりそうが2021年10月に行った「第1回 終活意識調査」を実施し、20代でも3割は終活に関心があるという結果が出ました。
また、 20代が関心を持っている終活の内容は、終活の必要性について6割強、20代の回答者全体では7割弱が「必要」と回答がありました。終活に取り組もうと思ったことはあるかとの質問では、20代のおよそ3割が「既に取り組んでいる」「取り組もうと思ったことはある」と回答がありました。
この調査で終活は壮年期・老年期の世代が興味や関心があるだけでなく、若い世代にも関心があることが明らかになりました。
終活を20代でするメリット・デメリットとは?
断捨離により身の回りに物の少ない生活を送ることができる
20代から断捨離をする習慣をつけておけば、歳を重ねて持ちすぎた物の処分に気力、体力を使わなくてすみます。
自分の持ち物の中で、いらないものはいまのうちに処分しましょう。
自分の部屋だけでなく、実家に自分の持ち物がないか確認してみてください。今自分の部屋や実家にあるものすべてが、あなたに必要なものでしょうか?
学生時代の思い出のもの・洋服・コレクションなど、使ってないものやただ押入れやクローゼットを専有しているだけのものがありませんか?
いきなり必要なものと不必要なものを区別せず、全部捨てると生活に困りますし、後悔します。
必要かどうか判断がつかないものは、箱に詰めておくなど分別しておきましょう。
そして半年か一年経っても使わないのなら、必要ないと判断し、思い切って処分します。
断捨離には人間関係の整理も含んでいます。長い間会っていない、接点のほとんどない人の連絡先などを削除します。
連絡先を削除するのは抵抗があると思います。ですがこれから出会う人のことを考えると、登録した人の多すぎるアドレス帳は連絡を取りたい人を探すのに手間がかかります。
付き合うのが不愉快に感じる知人も、連絡先を削除する対象です。自分が我慢してつきあう人間関係に、メリットを感じるでしょうか?
20代の内からシンプルで心地よい人間関係を作っておく習慣もつけておきましょう。
本人しかわからないことが意外と多い
保険の加入・銀行口座・クレジットカードのことなど家族がいても伝えてないことがほとんどです。
さらに20代男性ならスマートフォン・タブレットは生活必需品で、SNSの何かを活用しているでしょう。
金融関係もネットバンクやアプリサービスを活用しているのが20代男性です。
他人や家族に伝えてないことを、リストアップしてみましょう。それが後述のエンディングノートの活用方法のひとつになります。
早く始める事によるデメリットはない
繰り返しますが、終活は単なる身辺整理や死と向き合う悲しいことではありません。
だから気力体力がある若いうちから始めておく、ライフハックのひとつです。
終活を20代から始めるデメリットはありません。
それでも終活をネガティブに考えて自分に関係ないと思うなら、シンプルに心地よく暮らす習慣つくりと考えてはいかがでしょうか。
終活でやるべきこと
エンディングノートを書いてトラブルを回避する
エンディングノートは自分の人生の終末について記したノートのことですが、自分の個人情報の整理として活用することもできます。
後述するデジタル情報の管理にも活用できます。
家族や友人に伝えておきたいことや自分の希望など記録しますが、専用ノートでなく普通のノートでも構いません。
専用ノートの内容が知りたければ、遺品整理業者などから無料で取り寄せることもできます。
定期的に書き直して、自分の個人情報の整理をする習慣にも役立てられます。
延命処置やドナーカードの記入
運転免許証や保険証に臓器提供の意志表示の欄があるので、必ず記載しておくことをおすすめします。若いと思われても、20代の内に何かあったときの延命の意志表示は普段からしておきましょう。
死だけでなく、医療制度や生きることについて考えるきっかけになります。
電子情報の整理
生活必需品であるスマートフォン・タブレット・パソコンの情報の処分は、現代で絶対に必要です。最近はICT機器に保存したデータを生前のから整理しておく「デジタル終活」も、終活の一環として行われています。
デジタル遺品には、各種ID・パスワード・データと金融系の情報があります。
①各種ID・パスワード・データの整理
特にSNSは放置しておくと乗っ取りやなりすましの被害に遭います。保存してある写真や動画も、故人をしのぶ思い出になるものだけでなく、見られたくないものもあるでしょう。ICT機器・SNS・ブログなどに必要な各種ID・パスワードは本人にしかわからないため、いざという時遺族がロックの解除ができません。
これはエンディングノートを活用して第三者が削除できるようにしておきましょう。SNSは増え続けているので、運用してないSNSは普段から削除する習慣をつけておくと自分も困りません。デジタルデータも同じで、他人に見られたくないものや不要な物は削除する習慣をつけておきましょう。
デジタルデータの削除は気持ちの整理にもつながります。
②金融系の情報
残された家族の金銭的損失や相続トラブルを避けるために、金融系のデジタル情報があれば整理しておきます。
20代男性なら仮想通貨・電子マネー・ネット銀行を利用する世代でしょう。特に金融系のデジタル情報はログインがより複雑です。
金融系のデジタル情報も、エンディングノートを活用して整理しておくべきことのひとつです。エンディングノートには、金融系のデジタル情報を具体的に記録します。
これも20代の内に使ってない銀行口座や投資をしていて収益が出ないなら思い切って損切りして解約するなど習慣付けておけば、自分の手元にある財産の把握ができてこれから必要な金額などが計算できるきっかけになります。
お金関係をどうするのか決めておく
当たり前のことですが20代男性は成人なので、お金の管理に保護者は必要なく自分の意志で全てできます。
独身なら親族の誰にお金を残すか結婚しているならお金は配偶者に残すか、はっきり決めておきましょう。
保険をかけているなら受取人を誰にするのかも決めておきましょう。
保険の受取人は手続きをすれば変更できるので、これから受取人を変えることも念頭に入れておきましょう。
まとめ
終活は決して人生最期を迎えるための準備だけではありません。自分の人生を豊かに生きるための構想であり未来像です。20代で終活を始めるのは、早すぎではありません。自分の人生設計と考えて、できることから終活を始めることをおすすめします。
「終活」と考えるのに抵抗や難しさを感じるなら、「身辺整理」「暮らしやすくするための定期的な断捨離」と考えて取り組むといいですよ。
終活のご相談は、ティプロまで
現代は、超高齢化時代と言われています。一人住まいの方が増え、もしもの時は残された身の回りの生活用品の整理にご遺族は途方にくれることになります。遺品整理士として、専門的な知識と豊富な経験から、遺品の整理や生前整理などのお手伝いをさせていただきます。