広島で特殊清掃を行っているティプロのスタッフ三島です。
広島県竹原市で、孤独死されて死後推定3週間が経過して発見された部屋の特殊清掃をさせていただきました。
お一人暮らしをされていた80代の男性がお亡くなりになり、大阪市にお住いの娘さまからのご依頼です。
娘さまは大阪市にご家族と一緒にお住いで、亡くなられたお父さまは広島県にお住いのため、当社のホームページをご覧になり大阪府大阪市からお問い合わせいただきました。
8年前に奥さまがお亡くなりになり、それからお父さまはお一人暮らしをされていましたが、ご近所の方からのお話でお一人で寂しかったのか、いつの間にか飼い猫が増えていったとのことです。
娘さまは幼いころからお父さまとの仲があまり良くなく、お母さまがお亡くなりになってからは一度も実家には帰られていないそうで…
お父さまがお亡くなりになって8年ぶりに帰ってこられた娘さまは、いつの間にか10匹くらい猫が住んでいる猫屋敷になった実家に驚かれたそうです。
現場は一軒家で立派なお宅ですが、しかし、中に入ると驚きました!
お亡くなりになられた場所はキッチン前とのことですが、家の中は物で溢れ猫の糞尿で汚染物が分からない状態でした。
見積もり段階でも奥まで入室することが困難でしたが、不用品を整理して搬出し、猫の糞尿も除去し、何とか見積もりをすることができました。
作業内容は不用品処分と特殊清掃、原状回復作業を行うことになりました。
まずはお亡くなりになられた場所の汚染物除去作業を行います。プラヘラで汚染物を削り取りました。
引き続き、専用の汚染物除去剤で洗浄と拭き上げを行いました。
猫の糞尿がない場所はバスルームのみで、その他の部屋は全て猫の糞尿が厚み4~5センチ程あります。
室内で猫10匹を躾もしないで飼われていたそうで、また鳩などにも餌つけしていたため集まってきています。
猫の亡骸が1匹ありました。
お父さまがお亡くなりになって1週間後に発見されたため、猫がかわいそうと思われた娘さんがリビングに餌を置かれたそうですが、一匹だけ隠れていた猫に気が付かずドアを閉めてしまい、閉じ込められた猫は餓死してしまったようです。
娘さまは扉を閉めなければと悔やまれていました。
猫の亡骸は保健所へ連絡し、竹原市のクリーンセンターへと持ちこみ手続を行って処分してもらいました。
引き続き、猫の糞尿をプラヘラで削り取っていきましたが、糞尿の削り取りと洗浄の繰り返しで10日間くらいは同じ作業を繰り返しました。
フェロモン分解にはかなりの日数を投入し、洗い上げ→薬液→洗浄→熱入れ→拭き上げ→乾燥の繰り返し、夜間はオゾン燻蒸を行いました。
ドアや表具、サッシなど外すことができるものは全て外して細部にわたり丁寧に洗浄を行いました。
ほぼ除去が終わったところで並行で遺品整理を行い、取り置き品希望のリストに添って作業します。
不用品は2tパネル車一台分程で、処分を行いました。
12日間にわたり消臭作業をメインにおこなってきましたが、臭いも全く気にならない程度まで回復しました。
売却予定とのことでしたので、さらに原状回復に近づけるため、この後は特殊コーティングの追加依頼を承りました。