広島で特殊清掃を行っているティプロのスタッフ三島です。
広島県廿日市市で推定死後1週間が経過して発見された部屋の特殊清掃をさせて頂きました。
同居されていた80代のお母さまがお亡くなりになり、息子さまからのご依頼です。
同居されていたのにどうして発見まで1週間も経ってしまったのかといいますと、仕事で1週間東京に滞在されていた間にお亡くなりになられていたためでした。
お母さまはとてもお元気で身の回りのことは全てご自身でされていたそうです。しかし、急なご病気でお亡くなりになりました。
お宅に到着するとドアの外まで強烈な臭気が漂っております。
室内を確認させていただくと広範囲にべったりとした体液が広がっており、表面はまだ乾いていない状況です。
まずは作業員の感染防止のためしっかりと防護服と防護マスクで身を包み、入り口から殺菌消毒剤を噴霧しながら室内全体を殺菌消毒しました。
特に体液には念入りに殺菌消毒剤を噴霧し、細菌やウィルスの活動を根絶します。
この時点ではまだ作業を行うには臭気レベルが耐えがたい状態でしたので、オゾン脱臭機を使用して減臭。
その間に次の作業のために作業車両から工具備品を現場状況に照らし合わせながら用意し、作業の効率化を計りました。
オゾン脱臭機の稼働で臭気が作業できる状況まで落ち着いたため、引き続き防護服と防護マスクの着用のまま、ヘラを使い体液をこそぎ取ります。
予め殺菌消毒剤を体液に念入りに噴霧していますので、体液が乾いていた部分もふやけてヘラ作業もスムーズに進みます。
ヘラで体液をこそぎ取ってはウェスでヘラに付いた体液をぬぐい取り、ヘラでは取り切れない部分は特殊洗剤を使って洗浄しました。
体液の周辺にあった扇風機や衣類などにも体液の付着がありましたので袋詰めできるものは袋詰めし、袋詰めができないものはラッピング処置をし家庭から出るゴミの処分を引き受ける一般廃棄物収集運搬業者へと引き渡します。
最後にオゾン脱臭機を稼働させて完全消臭を行います。
今回のお宅は今後取り壊す予定ですのでコンクリートの床面もハツリ撤去しますが、特殊清掃後に作業される解体業者さまが慣れない臭気に作業の悪影響を及ぼさないよう洗浄はある程度の臭気が無くなるまで数回繰り返しました。
通常よりも長い7日間稼働させ、完全消臭することができました。