遺品とは
人間誰しも多くの「モノ」と共に過ごしています。衣服、財布、かばん、時計、装飾品、書籍、書類、筆記用具、テーブル、椅子などの家具、食器・キッチン用品、思い出の品、そして、現代ではスマートフォンやパソコンなどのデジタル機器、趣味の道具、カメラ、釣り竿、裁縫道具、ざっと書き出そうと思っただけでも書ききれない多くの「モノ」と過ごしていると気付かされます。
このような多くのモノは、生きる上で必要なものですが、一方で所有者が亡くなってしまうと、「故人の遺品」として取り扱われます。
このように、「遺品」とは、ご故人さまの生活を支えてきた様々な「モノ」であり、ご故人さまと共に時を歩んできたパートナーであるといえます。
遺品整理とは
所有者さまが亡くなった後、前述のようなご遺品を単なる「モノ」として捨てるのではなく、「ご故人様がこの世に生を受け、生きた証」としてしっかりと整理し、使えるものは次の所有者を探してあげるのが「遺品整理」というお仕事です。
かつては、遺品は「形見分け」として子や孫に遺品を受け継がせる事が行われていましたが、特に昨今の少子高齢社会では、ご故人さまのご遺品を受け継ぐ人も減少して、行き場を失う事例も多々発生したことから、社会的なニーズとして求められるケースが増えてきました。
遺品整理を行うタイミング
難しいのが、遺品整理を行うタイミングです。
これは、居住環境、家族構成、資産状況、お亡くなりになられた状況、整理を行う品、ご遺族様の思い入れなど、様々な要素を鑑みる必要があるので、一概に死後何日経ったら・・・と決めることができないのです。
しかしながら、遺品整理を行う目安はいくつかあります。
とくに、四十九日、一周忌など、ご家族、ご親族が一同に介する機会に遺品を整理するにいいタイミングです。特に親族がいない時に一人で勝手に遺品の整理を行うのは典型的なトラブルのもとになるといってよいでしょう。
とはいえ、上記はあくまで目安です。ご遺族さまの気持ちの整理がつき、ある程度悲しみが癒えてから遺品の整理を行うことも大切です。
ケース1:葬儀や死亡手続きに合わせて遺品整理を行います。
故人が亡くなった後、保険や銀行、行政関係の手続きが多く発生します。また、中には期限が決まっている手続きなどもあるので、それらと一緒に遺品を整理することにより、円滑な遺品整理が行われるケースが多数あります。
また、ご主人様がなくなってを整理することで気持ちを素早く切り替え、新しい生活をすっきりとした気持ちで始めることができるのも大きなメリットです。
一方で、遺品整理を急ぐあまり思わぬものを捨ててしまって後で後悔するということもあり、一概に迅速に行えばいいというものではないケースもあります。
ケース2:法要に合わせて遺品整理を行います。
遺品整理を行うのに適したタイミングとして四十九日や、一周忌などの法要のタイミングが良いとされています。家族や親族が一堂に会しトラブルが起きにくいことや、節目のタイミングで遺品の整理を行うことで気持ちの上でも踏ん切りを付けやすいと言えます。
ケース3:なるべく急いで遺品整理を行います。
一方で、遺品整理を急いだほうがよいケースもあります。
特に賃貸物件にお住まいで、退去期限が迫っている場合、遺品整理を迅速に行い、物件の原状回復を行い、期限までに明け渡しを行わなければなりません。
このような場合は遺品整理の専門業者に依頼し迅速に行う事が望ましいケースでしょう。
特に専門業者は賃貸物件の家の人も交渉ごとにも慣れており、依頼をするメリットは大きいと言えます。