両親が亡くなった際の手続きの方法とは
「両親が亡くなったら、何をするの?」
「片付けは、どこから手をつけて良いか分からない」
親が亡くなった場合、喪主を務める事もあり、お通夜や葬儀で慌ただしくなりますが、そんな中でも、遺族は多くの手続きを行わなくてはなりません。
手続きのほとんどは期限が決められ、中には、亡くなってから一週間以内に行わなくてはいけない手続きもあります。
さらに、故人の遺品整理や場合によっては特殊清掃について遺族は考えなくてはいけません。。
親が亡くなった時に子供として行うべき、手続きと整理・清掃について詳しくご紹介します。
目次
親が亡くなってから四十九日までにやる事
亡くなった日にやる事
- 死亡診断書をもらう。
死亡診断書と死亡届は1枚の用紙に書かれています。
死亡診断書の欄に医師が記入したものを受け取ったら、死亡届の欄に必要事項を記入 し、市区町村に提出します。
死亡届の提出期限は、死亡から7日以内で葬儀が行われる前日までに提出する必要が あります。
死亡診断書については、他の手続きでも必要になる事があるので、念の為、数枚は、 コピーを残しておくようにしましょう。
場合によっては、葬儀屋が代行して、死亡届の提出と火葬、埋葬許可証の手続きをし てくれます。
忙しく、役所に行けないという方は、葬儀屋に確認してみて下さい。
- 病院の退院手続き
- 近親者に亡くなった事を連絡
亡くなった7日以内にやる事
- 死亡届を提出
死亡から7日以内の葬儀の前日までに提出する。
(国外で死亡の場合は、3ヶ月以内に行う)
- 葬儀社・お寺に連絡
自分で葬儀社が見付けられないという時には、病院でも紹介してもらえる場合があり ます。
葬儀社が決まったら、葬儀の流れ等を決める、打ち合わせをします。
遺言等で、故人の意向があるか確認しましょう。
- 火葬・埋葬許可証の申請
火葬・埋葬をするには、許可証が必要です。
死亡届と同時に手続きを行います。
- お通夜、お葬式
亡くなってから2日目にお通夜、3日目にお葬式を行うのが、一般的です。
葬儀社を決めたら、葬儀のスタイルや喪主、受付担当を決めます。
受付は、葬儀社ではなく、親族や知人友人に頼みます。
お通夜では「通夜振る舞い」と呼ばれる、参列者に出す食事を用意します。
【喪主になったら何をする?】
・葬儀社を決める
・親戚や知人に通夜、葬儀の連絡をする
・通夜、葬儀での喪主あいさつ
・葬儀費用、香典管理
・弔問客の対応
喪主は、配偶者や子供、孫等、身内が行うのが一般的ですが、親族がいない場合、 葬儀社が代理で行う場合があります。
- 火葬場に行く時には、火葬許可証が必要です。
火葬後は、火葬許可証を返却してもらいましょう。
亡くなってから2週間以内にする事
- 年金の受給停止
厚生年金 死亡から10日以内
国民年金 死亡から14日以内
年金の受給停止をしないと不正受給になる恐れがあります。
早めの手続きをしましょう。
- 世帯主の変更(故人が世帯主の場合)
死亡から14日以内に手続きをする。
- 健康保険資格喪失届
死亡から14日以内に手続きをする。
- 介護保険資格喪失届
死亡から14日以内に手続きをする。
その他、手続き
- 光熱費、支払い先や支払い状況の確認
光熱費の支払いを済ませる他、使用停止する場合には、忘れずに手続きを行います。
- 電話加入権確認(故人が名義人の場合)
- 葬祭費請(2年以内)
国民健康保険、社会保険、保険組合等の被加入者や被保険加入者が亡くなった時、葬祭を行うと、葬祭費が受給出来ます。
申請は2年以内なので、忘れずに手続きを行いましょう。
- 死亡退職届(早めに)
勤務している会社がある場合に提出します。
給料や制服の返却等、会社に勤務していた場合は、連絡・確認が必要です。
両親の遺品整理
親や身内が亡くなると、様々な手続きの他にもう一つ、大事な事があります。
それは、自宅や会社等の遺品整理です。
遺品整理では、まず、手続きの為に必要な書類や貴重品を探す必要があります。
遺品整理をする中で、うっかり捨ててしまう事のないように、遺品整理を始めたら、まず始めに貴重品や必要書類を探しましょう。
自宅の整理は、体力的にも大変な作業ですが、相続や故人の死後の手続きの為にも必要な作業になります。
遺品整理を行う時期は?
遺品整理を行うべき時期に決まりはありません。
一般的には、四十九日後の落ち着いた頃に遺品整理を行う方が多いようです。
はじめに探した方が良い、貴重品や書類
- 遺言書
- 銀行の通帳
- 銀行カード
- クレジットカード
- 実印
- 土地の権利書等の不動産関係の書類
- 年金手帳
- 保険関連の書類
- 現金
- 借入があれば、借入の書類
- 車関連の書類
- 銀行印、実印
遺品整理に必要な道具
- 段ボール
- 軍手
- ビニール紐
- 養生テープ
- ビニールシート
(床を保護する場合に使用します)
- ハサミ
- カッター
- ゴミ袋
- ガムテープ
- マスク
- マジックやボールペン
(荷物の仕分けをした際に何が入っているかを分かりやすく書いたりする為)
遺品整理で注意すべき点は?
- なるべく親族が集まれる時に行う
遺品整理は、ただ、物を処分するというだけではなく「故人の遺産がどのくらいあるか」「形見分けするものはあるか」「遺族にとって残しておきたいものはあるか」等、故人はもちろん、親族の思いを大切にしながら行うものでもあります。
しかし、相続が関わってくると「あったはずものが無くなった」等のトラブルが起こる事も。
その為、兄弟姉妹だけではなく、遺産を相続する親族がいる場合には、なるべく親族が揃った状態で行うのが理想です。
- ゴミの処理は正しく行う
区市町村によって、ゴミの日やゴミの出し方が異なります。
遺品整理では、多くの処分品が出る場合があるので、近隣に迷惑がかからないよう、ゴミの処分は正しく行いましょう。
特殊清掃ってどんな事をするの?
特殊清掃とは、自宅で亡くなり、数日後に見つかったり、事故現場等の場合、
通常の清掃では落とせない汚れや臭いの清掃、消毒などを行う事を言います。
通常の清掃よりも大変な作業になるので、個人で行うよりもプロへの依頼がおすすめです。
具体的にはどんな事をするの?
特殊清掃の内容は、プランの内容や清掃会社によって異なります。
- 血液等の除去、洗浄
フローリングに染みついた血液等を徹底して除去し、跡が残らないように除去と洗浄を行います。
- 家財道具の撤去
絨毯や畳、家具に血液等が染みつき、使えなくなった家財道具を撤去してもらえます。
- 消臭、除菌
臭いの問題は、近隣の方にも迷惑がかかる場合があります。
臭いの消臭は徹底して行う事が大切です。
- 害虫駆除
特殊清掃が行われる現場では、大量の虫が発生する事があります。
虫の発生は、臭いも発生させる場合があるので駆除は徹底して行われます。
手続きは期限内に、整理・清掃はしっかり行いましょう
家族が亡くなり、悲しみに暮れる中では、何も考えられないという方も多いと思いますが、故人の為にも遺族の為にも、漏れのないように手続きは期限内にしっかりと行いましょう。
また、遺品整理や特殊清掃では、親族はもちろん、近隣とのトラブルを防ぐ為にも確認や配慮をした上で行う事が大切です。
故人の思いを大切にしながら、遺族も無理のないように進めていけますように参考になりましたら幸いです。
現代は、超高齢化時代と言われています。一人住まいの方が増え、もしもの時は残された身の回りの生活用品の整理にご遺族は途方にくれることになります。遺品整理士として、専門的な知識と豊富な経験から、遺品の整理や生前整理などのお手伝いをさせていただきます。