面倒くさがりの方にとって、片付けはとても苦労するものです。
どうしてもものを捨てられないと、次々にゴミが溜まっていき、瞬く間にゴミ屋敷化してしまうリスクもあります。
ゴミ屋敷に住む方の特徴として、精神疾患を抱えているケースもあると言われていますが、単純に面倒くさいので片付けできていないだけの可能性も高いです。
自分自身で片付けできないほどの状態となった場合、片付け屋に片付けを依頼する方法もあります。
では、片付け屋とは一体どのような業者を指すのでしょうか。
この記事では、片付け屋の特徴や業者選びで失敗しないためのテクニックを紹介します。
目次
そもそも片付け屋とはなに?
そもそも、片付け屋とは一体どのような業務を担当するのかを知る必要があります。
片付け屋とは、その名のとおり部屋の片付けや掃除を代行してくれる業者を指します。
片付けと一概に言っても、様々なジャンルが含まれるのが特徴です。
一般的には、ものが散らかっている状態を解消する行為を連想するのが一般的です。
ただし、片付け屋の場合は清掃を含み、ハウスクリーニングなども担当する場合があります。
担当する業務をまとめると、以下が該当します。
- 荷物の選別や仕分け
- 遺品の整理
- 不用品の処分や買取
- 庭や倉庫の清掃や手入れ
- 家財の搬出
- 部屋をきれいな状態に維持するためのアドバイス
- ハウスクリーニング
- リフォーム
- 引っ越し
片付け屋を利用するためには、当然費用が掛かります。
ただし、個人ではなかなか対応できないハウスクリーニングまで対応してくれるため、片付け屋という名称ながら個人では落としきれない汚れの除去などにも対応する場合が大半です。
言わば、なんでも屋のように片付けに限らず、様々な作業を請け負うのが、片付け屋の特徴です。
特に、リフォームや引っ越しなど大掛かりな作業にも対応しており、引っ越しから退去時のクリーニングまで一括で請け負ってもらえます。
片付け屋として、必須となる資格は存在しませんが、関連する資格として以下があります。
- 整理収納アドバイザー(一般社団法人ハウスキーピング協会)
- ライフオーガナイザー(一般社団法人日本ライフオーガナイザー協会)
- ときめき片付けコンサルタント(KonMari Media Japan 株式会社)
- 収育士(一般社団法人日本収納検定協会)
- 親・子の片付けインストラクター(一般社団法人親・子の片付け教育研究所
- 収納カウンセラー(一般社団法人日本収納カウンセラー協会
- 住空間収納プランナー(一般社団法人日本収納プランナー協会)
- 美しい暮らしの空間アドバイザー(一般社団法人日本美しい暮らしの空間プロヂュース協会)
- 幸せ収納インストラクター(一般社団法人日本収納デザイン協会)
- 整理収納インストラクター(日本インストラクター技術協会)
- 家事セラピイスト(一般社団法人家事塾)
- 家財整理士(一般社団法人日本お片付け協会)
- ホームステージャー(一般社団法人日本ホームステージング協会)
- 大人片付けインストラクター(一般社団法人日本エグゼクティブプロモーター協会)
- 片付け収納マイスター(一般社団法人日本清掃収納協会)
- 北欧式整理収納プランナー(一般社団法人日本能力開発促進協会)
- 美空間収納コンサルタント(NPO法人住環境デザイン協会)
- 整理収納士・整理収納清掃コーディネーター(一般社団法人日本整理収納協会)
- 生前整理アドバイザー(一般社団法人生前整理普及協会)
- 遺品整理士(一般社団法人遺品整理士認定協会)
特に、片付けに関するコンサルティングを請け負う業者の場合、上記のような資格保有者を有している場合が大半です。
片付け屋はどんなことをしてくれる?
片付け屋が請け負う、主な作業を改めて紹介すると、以下のようなものが挙げられます。
- 片付けや整理整頓
- 不用品の処理
- ハウスクリーニング
- 庭の掃除,害虫駆除
- 片付けのアドバイス
各作業の詳細について、解説します。
片付けや整理整頓
片付け屋の主力事業となるのが、ものの片付けや整理整頓です。
片付けを業者に依頼する目的としては、自分自身で片付けるだけの気力や能力がない場合や、大型のものが多く物理的にできない場合が考えられます。
また、整理整頓については自分自身でできるものの、時間が取れずに対応できない場合や、費用をかけてでもスピーディーに完了させたい場合に片付け屋に依頼するケースが多いです。
片付け屋の場合、引っ越しにも対応している業者が多いため、大きな家具の移動や荷物の整理整頓なども効率よくおこなってもらえます。
また、整理整頓のテクニックを学べば、その後の整理整頓も真似できるメリットもあります。
不用品の処理
片付け屋の場合、ものを整理整頓したり片付けたりするだけでなく、不用になったものを処分してもらえるサービスを提供しているのが一般的です。
もう古くて使用できないものや、故障した家具などは廃棄したくなりますが、片付けをおこなう際に同時に処分も依頼できるのです。
不用品を処分するためには、別途費用がかかりますが個別に業者に依頼するよりも片付けと同時に処分を依頼した方が安く対応できます。
また、自分自身では不用品だと考えるものでも、買取してもらえる可能性もあります。
もし買い取ってもらう場合、片付け費用に補填できるので一石二鳥です。
ハウスクリーニング
片付けや整理整頓をおこなった後、床や壁が変色したり汚れていたりするケースがあります。
また、片付け屋ではゴミ屋敷の片付けにも対応してもらえるケースが多いですが、ゴミ屋敷から不要物を撤去すると食べ物が腐った状態で発見されるケースも珍しくありません。
強烈な臭いや汚れを発生させるだけでなく、虫が湧く可能性もあり、非常に汚い状態となるのです。
そこで、ハウスクリーニングを実施しなければしつこい汚れは落とせません。
また、強烈な臭いが壁に染みついて取れないケースもありますが、片付け屋に依頼すればハウスクリーニングも担当してもらえます。
上記以外にも、レンジフードのしつこい油汚れやお風呂のカビなど、素人ではなかなか落とせないものでも、片付け屋に依頼すれば清掃してもらえるのでおすすめです。
庭の掃除,害虫駆除
片付け屋は、屋内だけでなく屋外の作業も請け負ってもらえます。
屋外の作業としては、庭の掃除が特に便利です。
庭掃除は、細かな作業が必要となり、また範囲が広いと個人で対応するのは難しいものです。
そこで、片付け屋に依頼すれば専用の道具で効率よく清掃してもらえます。
また、片付け屋は害虫駆除にも対応してもらえるのが特徴です。
ゴキブリやネズミ、ハチ、ムカデなどの害虫をしっかりと駆除してもらえるので、安心して住み続けることができます。
片付けのアドバイスがもらえる
片付け屋を利用する場合、一度片付けてもらった後に如何に片付いた状態を維持できるかがポイントとなります。
せっかく片付けても、また元の状態に戻ってしまっては意味がありません。
片付けができない人の場合、単純に片付けに関する知識やスキルがないために片付けられないという場合があります。
その場合、片付け屋がおこなう作業をまねるのも良いですが、片付け屋のアドバイスをもらうのもおすすめです。
収納のコツを知りたい方や片付け上手になりたい方、断捨離を実践したい方などが利用するケースが増えています。
実際の片付けをベースに、ケースバイケースで最適な片付け方法をレクチャーしてもらえるので、とても参考になります。
片付け屋の料金相場はどれくらい?
片付け屋の各種サービスを利用する場合、当然費用が発生します。
依頼内容によってかかる費用は異なり、概ね以下のような費用を負担する必要があります。
依頼内容 |
詳細 |
費用 |
整理・片付け作業 |
片付けや整理整頓 |
2名作業で15,000円程度/1時間 |
不用品の処分 |
不用品の処分 |
1立米当たりの単価:10,000円程度 軽トラック1台分(約2.5立米):25,000円程度 2tトラック1台分(約6立米):60,000円程度 |
ハウスクリーニング |
部屋全体の清掃 |
1部屋あたり21,000円程度 |
水回り一式 |
50,000円程度 |
|
エアコンクリーニング |
15,000円程度 |
|
洗濯槽クリーニング |
16,000円程度 |
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草刈り |
1坪1,000円程度+人件費1名あたり3,500円程度 |
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草むしり |
作業員1名あたり6,500円程度/1時間 |
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庭木の伐採 |
木1本あたり10,000円から(庭木の種類により変動) |
|
庭木の伐根 |
1株あたり5,000円から30,000円程度(根の成長具合により変動) |
|
庭木の剪定 |
1本あたり6,000円から15,000円程度(庭木の種類により変動) |
|
害虫駆除 |
ゴキブリ |
10,000円から35,000円程度 |
シロアリ |
3,000円から15,000円程度 |
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ダニ |
20,000円から50,000円程度 |
|
ヤスデ・ムカデ |
15,000円から50,000円程度 |
|
特殊清掃 |
消臭・消毒作業 |
10平米あたり102,000円程度 |
消臭:遺品処分 |
10平米あたり204,000円程度 |
|
片付けアドバイス |
片付けのアドバイス |
アドバイザー1名で18,000円程度/1時間 |
以上のように、作業範囲や作業員の人数によって、費用は変動します。
個別に依頼するよりも、一括で複数の片付けを依頼すると費用を抑えられ得る可能性があるため、よく計画の上で業者に依頼しましょう。
片付け屋を選ぶ失敗しないポイントは?
片付け屋を依頼しても、必ずしも期待通りに作業してもらえるとは限りません。
適切な業者を選定しないと、依頼して失敗する可能性もあります。
片付け屋を選ぶ際には、以下のポイントを重視してください。
- 複数の業者で見積もりを取る
- 事前に詳細を伝えておく
- 損害賠償保険に加入しているか確認する
各ポイントについて、詳しく解説します。
複数の業者で見積もりを取る
片付け屋は、世の中に意外と多く存在します。
目についた業者にいきなり依頼すると、その業者の良し悪しを適切に判断できません。
片付け屋を依頼する場合は、必ず複数の業者から最適な一社を選定するのがおすすめです。
また、相見積もりを必ず取得して、片付け屋の価格相場を知ることも重要です。
相見積もりを取れば、特筆して高い費用を請求する業者を見つけ出せます。
また、明細をしっかり記載する業者を選べば、後で追加料金を請求されたり無駄な費用まで計上されるリスクを回避できます。
事前に詳細を伝えておく
片付け屋は何でも屋に近い業者ですが、事前に作業を依頼したい内容を業者に伝えておくことも重要です。
これにより、実際に作業を開始した際に追加作業が必要となり、費用がアップすることを防止できます。
また、不用品の整理を依頼する場合、処分してもらいたくないものまで処分されるのを防止可能です。
見積りの段階で、事前に現場を確認してもらったうえで正式に依頼することをおすすめします。
損害賠償保険に加入しているか確認する
片付け屋は様々な作業を請け負っていますが、各作業において万が一を保証するために、各種賠償責任保険に加入している場合があります。
例えば、清掃業者向けの賠償責任保険や、運送業者向けの貨物賠償責任保険などが該当します。
もし、損害賠償保険に加入していると、トラブルが発生した際にもしっかりと保証してもらえるので安心です。
損害賠償保険の加入有無は、しっかりと確認してください。
まとめ
片付け屋は、片付けに関する様々な作業に対応する業者です。
中には、片付けに関するアドバイスももらえるため、片付けが苦手な方に最適なサービスとなっています。
片付けに困っている方は、ぜひ片付け屋を利用してみてはいかがでしょうか。