世の中には、ごみ屋敷と呼ばれる住居中にごみが散乱した建物が存在します。
また、ひどい場合は住居だけでなく庭や敷地外までごみが散乱している場合があり、近隣住民からすれば迷惑なものです。
もし、ごみ屋敷を片付けるとなった場合、どのような手順で行えばよいのでしょうか?
この記事では、ごみ屋敷の判断基準や、具体的な片付けの方法について解説します。
目次
どこからがごみ屋敷?判断基準とは
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ごみ屋敷という言葉は広く一般的に通用しますが、具体的にごみ屋敷の基準があるかと言われれば、明確な基準は存在しません。
では、一般的にごみ屋敷はどのレベルを指すのでしょうか?
ごみ屋敷の一般的な定義は
ごみ屋敷は、不要物が家屋の外にも貯めこまれた状態となり、周囲からもごみが堆積していることが分かる状態の住宅のことを指します。
ごみ屋敷の予備軍となる基準としては、以下に該当する場合があります。
2日前の弁当などのごみが放置されている
座る場所がない
虫が発生している
膝丈までごみが積み重なっている
通常、お弁当のごみはごみ箱に入れて処理しますが、2日以上も放置されている時点でごみ屋敷に発展する場合が多いです。
また、座る場所がなかったり膝丈までごみが蓄積されていると、やがてごみ屋敷となることが多いです。
さらに、虫が湧き始めると手が付けられなくなり、さらに放置が進みごみ屋敷化する可能性が高まります。
ごみ屋敷と似た状態は
ごみ屋敷と似た言葉に、ごみ部屋と汚部屋があります。
ごみ部屋とは、ある特定の部屋においてごみが蓄積された状態のことです。
ごみ屋敷が部屋全体にごみが蓄積されているのと違い、あくまでも範囲が限定されている点が異なります。
また、汚部屋とはごみが蓄積されるという形ではなく、必要品の物量が多くあり、片付けができていない部屋のことを指します。
例えば、コレクションが趣味の場合はコレクションしたアイテムを部屋に置きますが、あまりに量が多すぎると足の踏み場がなくなりがちです。
ごみではないので衛生面などは問題ないものの、他人からすれば見た目は良くなく、汚く見えるために汚部屋と呼ばれることが多いです。
こちらも、あくまでもエリアが限定されるものであり、またごみ屋敷と違って本人にとっては必要なものを保管しているだけというケースも多く見られる違いがあります。
自分で掃除をする場合は
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ごみ屋敷になった場合、大きく以下の方法でごみを撤去できます。
自分で清掃する
業者に依頼する
自分で撤去する場合は、自分自身で準備した上で対応しなければなりません。
ここでは、ごみ屋敷を自分で掃除する場合の方法やメリット、デメリットを紹介します。
始める前の準備や掃除の手順とはは
ごみ屋敷の掃除を始める前に、以下の準備が必要です。
スケジュールを明確にして人員を確保する
必要な道具を準備する
ごみ出しの日などを確認する
住人への意思確認
住人への意思確認は、もし本人に片付ける意思がないのであれば行政代執行という形で強引に行う方法もあります。
もし強制的にごみ屋敷をきれいにしても、再びごみ屋敷化する可能性もあるので、しっかり話し合いのもとで行ってください。
また、事前準備で特に重要なのが道具の準備であり、主に以下の用意が必要です。
マスク
軍手・手袋
エプロン
ゴキブリ駆除剤
蚊取り線香
ゴミ袋
梱包資材(ガムテープや紐など)
掃除用具
軽トラックやライトバンなど
必要な準備が整ったら、実際のごみ屋敷の清掃作業に入ります。
まずはじめに、掃除の前日に霧状の殺虫剤や駆除剤で、室内全体の害虫を駆除してください。
特に、食べたものが散乱しているような状態では不衛生であり雑菌なども繁殖している可能性もあるので、要注意です。
次に、入口付近からごみの撤去を開始します。
1平方メートル単位で、ごみと認識できるものをごみ袋に入れていき、家の中に散乱したごみを撤去します。
ごみ屋敷の場合、中には処分できないようなものも多数存在しているものです。
そこで、ごみ仕分け作業をする必要があります。
捨てるか捨てないか迷ったものについて、以下に分類していきます。
捨てないもの
捨てるもの
保留
その後、自分の中で処分するものと残すものを一定のルールに従って仕分けてください。
基本的は、断捨離するという認識でなるべく処分することをおすすめします。
ごみをすべて運び出し終えたら、掃除機やほうきで埃を除去した後に、洗剤を使って雑巾やモップがけなどをしてきれいにします。
もし、壁紙やフローリング、畳などに取れない汚れや腐食が発生している場合は、リフォームが必要です。
自分で掃除をするメリット
自分でごみ屋敷を清掃する、最大のメリットが業者に依頼するより安く作業できる点にあります。
清掃用具の準備やごみの処分費用、そして軽トラックなどの確保は必要ですが、業者に依頼するより遥かに安く完了させることが可能です。
また、業者に依頼する場合は日程が限られるという懸念がありますが、自分で行う場合は自分のペースで気が向いたタイミングで行えます。
自分で掃除をすることで起きるデメリットは
自分でごみ屋敷を清掃することによるデメリットは、重労働となる点です。
場合によっては、大型家具なども発生する場合があり、特に女性の場合は持ち運ぶのに苦労する場合があります。
また、とても手間がかかる作業となるためにゴールが見えにくいというデメリットもあります。
次に、腐敗物や害虫などが発生していた場合の対応が個人レベルでは不十分となるケースが多いです。
腐った食べ物などから害虫が湧いている場合、見た目はきれいにできても雑菌がまだ残っていることで不衛生な状態が解消されません。
他にも、ごみ屋敷の場合で発生した粗大ごみの処分の搬送手段を確保しなければならないという点があります。
軽トラックなどがない家庭の場合、レンタルなどで借りて対応しなければならず、また持ち運びも大変です。
専門業者に依頼する場合は
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ごみ屋敷を専門的に清掃する、専門業者が存在します。
では、専門業者とは一体どのような業者なのでしょうか?
依頼できる業者はどんなところ?は
ごみ屋敷の専門業者とは、ごみ屋敷にあるごみの分別や回収、清掃を代行する、ごみ屋敷清掃を専門的に取り扱う清掃業者です。
ごみ屋敷専門業者の場合、主に以下のような個人では対応できない状況でも作業を行ってもらえます。
部屋全体がごみで埋め尽くされている
悪臭を放っている
害虫が発生している
具体的な作業内容としては、ごみ屋敷の不用品の分別と回収を担当します。
この時に、処分に困るタンスや家具などの大型粗大ごみや家電、一般的な家庭ごみなどまで対応してもらえるのが魅力的です。
さらに、ハウスクリーニングまで対応してもらるので、きれいにした後に気持ちよく住み続けることもできます。
業者に依頼した際の料金相場は
業者に依頼した場合の料金相場は、次の通りです。
部屋サイズ
料金相場
1R/1K
30,000〜85,000円
1DK
45,000〜120,000円
1LDK
70,000円〜210,000円
2DK
92,000円〜250,000円
2LDK
130,000円〜300,000円
3DK
150,000円〜450,000円
3LDK
180,000円〜500,000円
4LDK以上
220,000円〜
上記費用は、主に以下で構成されています。
人件費
車両費
処分費
人件費は、単純に作業にかかった工数分が請求されます。
もし人数が増えて時間もかかれば、その分だけ多く請求されるのです。
車両費は、ごみ処分時に必要な車両に関わる費用となります。
処分費とは、ごみを処分した際にかかる費用です。
また、上記以外でも特殊な作業が必要になる場合は料金が高くなる傾向があります。
業者を選ぶ注意点はなにがある?は
専門業者を選ぶ際の注意点としては、一般廃棄物収集運搬業の許可業者であるかをチェックすることです。
一般廃棄物収集運搬業の許可業者でない場合、ごみを不法投棄する可能性があるため要注意です。
必ず、一般廃棄物収集運搬業の許可業者を利用してください。
また、以下のようなポイントで選定してください。
実績が豊富な業者であるか
サービス内容が充実しているか
見積書の項目と費用が詳細に記載されているか
ハウスクリーニングが入っているか
業者に依頼するメリットは
ごみ屋敷の清掃を業者に依頼するメリットとして、確実にごみ屋敷をきれいにしてもらえるという点があります。
個人レベルでは対応できない、雑菌の除去や完全に汚れを除去できる技術があるのが魅力的です。
また、自分で行うよりも効率よく短時間で作業が完了します。
他にも、水回りのハウスクリーニングを行ってもらえる点も魅力的です。
業者に依頼するデメリットは
業者に依頼するデメリットとしては、料金が高いという点があります。
費用対効果を考えれば決して高すぎるわけではありませんが、なるべく費用を抑えたいという方にとっては、デメリットとして捉えられてしまいます。
また、一部では悪徳業者がいて不当に高い料金が請求されるケースあるので注意しなければなりません。
他にも、大切なものまで処分される場合もあるので注意してください。
ごみ屋敷の放置はルール違反になる?は
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日本では、未だにごみ屋敷が点在している状況となっています。
ただ、徐々にごみ屋敷に対する条例なども誕生し、対策が進んでいるのです。
ごみ屋敷に該当する法令としては、次のようなものがあります。
廃棄物処理法
道路交通法
その他にも、ごみ屋敷対策条例も誕生しています。
ごみ屋敷対策条例とはなにかは
ごみ屋敷対策条例とは、足立区生活環境の保全に関する条例のことを指します。
条例によって、近隣住民の生活環境に多大な影響を及ぼすような状態となるごみ屋敷に対して、以下の措置をとることが可能になったのです。
近隣住民からの苦情がある場合はごみを撤去できる
最大100万円まで区がゴミ屋敷の撤去費用を負担する
お住いの自治体を確認してみようは
先の例は、足立区だけに適用される条例であり、まだ全国的には同様の条例などは存在しません。
ただ、自治体としてもごみ屋敷に対する対応を強化しているため、一度お住まいの自治体に確認することをおすすめします。
まとめは
ごみ屋敷は、近隣住民に迷惑をかける可能性があるものです。
実際にごみ屋敷をきれいにしようとした場合、相当な労力または費用がかかります。
今回紹介した点に注意して、ごみ屋敷をきれいにしましょう。