ご依頼者の状況とご依頼内容
広島で特殊清掃を行っているティプロのスタッフ三島です。
広島県三次市で孤独死されて死後推定2週間が経過して発見された一軒家でトイレの特殊清掃をさせていただきました。
お一人暮らしをされていたお兄さまが一軒家のトイレでお亡くなりになられたそうで、近くにお住いの弟さまからのご依頼です。
お兄さまがお住いになられていましたお宅はご依頼者さまもお育ちになられたご実家で、ご依頼者さまは2週間に一度はお兄さまに会いに行かれていました。
今回もお兄さまに会いに行かれた際に玄関のカギがかかっていないことと異臭がするために異変に気が付かれ、家の中に入って行かれてトイレで倒れられているお兄さまを発見されました。
お兄さまは死後推定2週間とのことでしたので、弟さまにお会いになられてすぐにお亡くなりになられたと思われます。
2週間前にお会いになった際、お兄さまは少し体調が良くないとお話されていたそうです。
その時にお兄さまの異変に気づいてあげて病院に行くよう話をすればよかったと後悔されていました。
異臭がひどいためできるだけ早くお願いしたいとのご依頼をいただきましたので、お電話をいただいてすぐに作業のための準備を行い出発いたしました。
三次市に近づくにつれ、体感温度が低くなるのがわかりました。
広島市内はまだ暑い日もあり半袖の方が多いですが、やはり県北では肌に当たる風が冷たく感じられ半袖の方は少なく多くの方が長袖を着られていました。
お宅の到着して車を降りた瞬間、異臭を感じました。
気分が悪くなるような鉄臭いサビたような今まで臭ったことのないような異様な臭いです。
現場を確認させていただきましたら大量の吐血の跡があり、サビ臭いと感じたのは血液の臭いでした。
幸いお隣のお宅とは距離があり異臭の苦情はありませんでしたが、これ以上異臭が広まらないように早急に見積りを行い作業に取り掛からせていただきました。
今回の作業について
トイレの室内のクロスとクッションフロアの撤去を行いました。
クッションフロアをはがしたところその下の床材にまで血液や体液が染み、コンクリート部分にも汚染物質が浸透していました。
床下コンクリートは汚染物質が少しでも残っていると異臭を完全に消臭することはできず、コンクリートを削って汚染箇所を除去することはできません。
コンクリートに汚染物質が染み込んだ箇所は速乾性の脱脂洗浄剤を使用して洗浄を行い、その後コーティング剤を3回塗布しました。
除菌剤・消臭剤を室内に噴霧し、オゾン脱臭器を稼働させて石膏ボードに入り込んだ臭いの分子を分解し、完全に消臭しました。
スタッフのコメント
この度は、ティプロにご依頼いただき誠にありがとうございました。
お兄さまを助けてあげることができなかったと後悔され、最後にきちんとしてあげたいとのご依頼者さまはお気持ちに少しでもお力添えできるよう、しっかりと作業を行わせていただきました。