遺品整理をおこなう場合、常に付きまとう問題としてもったいなくて捨てられないという点があります。
住居にスペースがある場合、多少無駄なものがあっても困ることはありません。
ただし、スペースがないとものであふれた状態となり、片付けが必要です。
実際に遺品整理を進める際には、罪悪感が邪魔してしまう場合が多いです。
では、遺品を処分する際にどのように進めればよいのでしょうか。
この記事では、遺品処分する際の心構えや、自分で処分するメリットについて解説します。
目次
遺品処分とは
遺品処分とは、故人が残した遺産を整理した上で、不要になったものを処分することを指します。
遺品整理の流れとしては、まずは遺品の中で残すものと処分するものに分類します。
残すものとは、主に思い出の詰まった大切なものや貴重品などが該当する形です。
遺品整理で残すものと処分するものを仕分けた後、不要になったものを処分していきます。
処分する際には、主に以下のような方法が取られます。
- 自治体のゴミ出しルールに従い処分
- 指定場所に搬送して処分
- 不用品回収業者に処分を依頼
- 遺品整理業者に処分を依頼
- リサイクルショップに買取を依頼
- 買取専門業者に買取を依頼
- フリマアプリやインターネットオークションで販売
- 知人に譲る
- 各種団体に寄付する
大まかに分類すると、廃棄物として処理、業者などに買取ってもらう、寄付するの3つのパターンがある状況です。
3Rの観点から、可能な限り買い取ってもらう方がリサイクルやリユースが可能となり、また売却益を得られるのでお得感があります。
遺品処分で注意したいのが、形見分けしないで勝手に処分してしまうとトラブルになってしまう点です。
自分にとっては不要なものであっても、他の家族や知人・友人にとっては必要なものである可能性もあるので、単独で判断せず広く意見を聞きながら進めましょう。
遺品処分の罪悪感を解消する考え方・行動
遺品処分において、何も考えずに独断でものを処分していくと、後悔するケースが多いです。
かといって、なんでももったいない精神や罪悪感によって捨てられずに躊躇すると、結果として不要なもので住居を埋め尽くされてしまう可能性があります。
よって、いかに罪悪感を解消できるかがポイントとなります。
基本的な考え方として、遺品を処分する際にどうしてもゴミを処分するのと同じ考えてしまいがちです。
また、遺品整理するタイミングとしては葬儀を取りおこなった後となりますが、まだ気持ちの整理がついていない状況でなかなか判断が適切にできない場合が多いです。
他にも、故人の意思を計り知れないために、どうしても躊躇してしまう側面があります。
以上のように、様々な原因で罪悪感が生まれがちですが、罪悪感を打ち消すためには他人の手を借りる方法が有効的です。
特に、遺品整理業者などのプロフェッショナルに依頼するのがおすすめです。
遺品整理業者の場合、遺品整理士と呼ばれる資格保有者が遺品整理に対応してもらえる場合があります。
遺品整理士は、遺品整理に関する知識とスキルを有しており、大切な遺品をしっかりと取扱い、処分してもらえるのが魅力的です。
遺品整理を他人に依頼する場合、大切なものまで捨てられてしまうと懸念しがちですが、遺品整理士であればそのリスクは低いです。
遺品整理業者のように、他人に処分してもらえば罪悪感なく処分を進められます。
他にも、遺品を供養する形で処分する方法もおすすめです。
遺品を廃棄するのではなく、供養すればバチが当たるなどの考えを捨てて処分できます。
遺品の供養をおこなう場合、主に以下のような方法があります。
- 神社やお寺に依頼する
- 葬祭場やお焚き上げ業者に依頼する
- 遺品整理業者に依頼する
もし、遺書やエンディングノートに遺品に対して言及されている場合、それに従うのも罪悪感を軽減するのに役立ちます。
特に、遺書は法的効力があるものとなるので、強い故人の意思と受け取って罪悪感なく処分可能です。
自分で遺品処分を進めるメリット
遺品整理は、主に自分でおこなうか業者などに依頼するのかを選択します。
それぞれにメリットとデメリットがありますが、自分で遺品処分を進めるメリットとしては、主に以下のような点が挙げられます。
- 心の整理ができる
- 貴重品が処分されてしまうことを防げる
- 価値のあるものを売却できる
各メリットについて、詳しく解説します。
心の整理ができる
遺品処分を自分でおこなう最大のメリットは、心の整理を付けられる点が挙げられます。
遺品を処分しないまま保管しておくと、どうしても故人のことを思い出してしまうものです。
故人への想いを馳せるのは決して悪いことではありませんが、いつまでも断ち切れずにいるのは、決して良いことではありません。
ある程度、心の整理を付ける必要がありますが、そこで遺品処分を自分でおこなえば心の整理を付けつつ片付けも進められます。
貴重品が処分されてしまうことを防げる
遺品整理を他人に依頼する場合、故人や自分にとって大切な貴重品を処分されてしまうリスクがあります。
これは、残された家族と他人との間で考えのギャップが生じるためです。
特に、貴重品の中でも故人や残された家族だけに価値があるものがあると、他人が見ると価値がいないと考えてしまう傾向にあり、処分されてしまいます。
また、業者に依頼するケースで悪徳業者に引っ掛かった場合、貴重品を盗難されるケースもあるのです。
そこで、自分で遺品整理をおこなうことで、貴重品が処分されてしまうことを防止可能です。
価値のあるものを売却できる
遺品処分を自分でおこなう場合、価値があるものであれば売却できる点も魅力的です。
例えば、不用品回収業者に処分を依頼すると、すべてのものを基本的には廃棄処分してしまいます。
価値が高いものであれば売却により利益が発生するものでも、処分してしまってはもったいないものです。
そこで、自分で遺品処分すれば廃棄するものと買い取ってもらうものを適切に仕分けできる点がメリットとなります。
専門業者に遺品処分を依頼するメリット
遺品処分を専門的におこなっている業者は、世の中に多く存在します。
専門業者に遺品処分を依頼する場合のメリットとしては、主に以下のような点が挙げられます。
- 遺品をスムーズに処分できる
- 遺品の供養を行ってもらえることもある
- 形見分けなどの各種手続きを相談・代行できる
- 遺品を買い取ってもらえる
各メリットについて、詳しく見ていきましょう。
遺品をスムーズに処分できる
遺品処分を専門業者に依頼する場合、自分でおこなうよりもスムーズに処分できる点が魅力的です。
これは、自分でおこなう場合はどうしても罪悪感などがあって躊躇してしまうことが多いためです。
また、専門業者の場合は遺品処分に慣れているので手際よく作業でき、また重いものがある場合は多数のスタッフで運んでもらえるメリットもあります。
遺品の供養を行ってもらえることもある
遺品の中には、そのまま処分するのは憚れるので、遺品を供養してもらうケースがあります。
専門業者の場合、遺品の供養にも対応してもらえるケースもあります。
供養する場合の手順としては、神社やお寺に依頼するのが一般的です。
専門業者の場合、神社やお寺への依頼を代行してもらえるので、手間をかけずに供養できるメリットがあります。
形見分けなどの各種手続きを相談・代行できる
遺品処分を専門業者に依頼する場合、遺品処分以外の相談や各種手続きなどの代行をおこなってもらえる点もメリットとなります。
例えば、遺品整理が完了した後に、通常は四十九日法要の後に形見分けをおこないます。
形見分けは、場合によっては分配内容でトラブルに発展する可能性がありますが、専門業者が仲介すればスムーズに進められる可能性が高いです。
また、相続関係の相談にも応じてもらえる場合があります。
遺品を買い取ってもらえる
遺品処分の専門業者の場合、不用品回収業者に依頼する場合と異なり、遺品を買い取ってもらえる場合が大半です。
古物商許可を受けている業者に依頼する必要がありますが、意外と多くの専門業者で買取対応しています。
自分で遺品を売却する場合、リサイクルショップやフリマアプリ、インターネットオークションなどで売る形となりますが、専門業者の場合は処分と同時に買取ってもらえるので手間をかけずに処分可能です。
業者に依頼する前にやっておくべきこと
もし、遺品処分を業者に依頼する場合、すべてを業者に委任するとトラブルに発展する可能性があります。
そこで、事前に以下のようなアクションを起こしておきましょう。
- 貴重品・形見の品の捜索
- 料金が発生するサービスの解約
やっておくべきことの詳細は、以下のとおりです。
貴重品・形見の品の捜索
優良な業者に遺品整理や処分を依頼する場合でも、処分されたくない遺品を処分されてしまう可能性があります。
そこで、事前に貴重品や形見の品の捜索を実施しておきましょう。
そして、貴重品や形見の品は仕分けておき、遺品整理の対象外とするなどの対応を図ると、大切なものを処分されるリスクを排除できます。
料金が発生するサービスの解約
最近では、サブスクリプションサービスが流行しており、定額で様々なサービスを利用できるようになりました。
サブスクリプションサービスを利用する場合、初期費用をかけずにサービスを利用できるメリットがある反面、もしサービスを利用しなくなった場合に解約しないと、そのまま課金され続けられます。
もし、遺品処分の対象となるものでサブスクリプションサービスなど、料金が発生するサービスと紐づいている場合は、事前に解約手続きを進めておきましょう。
まとめ
遺品整理を自分でおこなうことにより、大切な遺品を勝手に処分されるリスクを排除できるなどのメリットがあります。
ただし、罪悪感がどうしても邪魔してしまう場合が多く、さらに重いものを処分する際などには苦労してしまいます。
ティプロでは、遺品処分の代行や各種相談など、柔軟に対応させていただいておりますので、ぜひご利用ください。
現代は、超高齢化時代と言われています。一人住まいの方が増え、もしもの時は残された身の回りの生活用品の整理にご遺族は途方にくれることになります。遺品整理士として、専門的な知識と豊富な経験から、遺品の整理や生前整理などのお手伝いをさせていただきます。