高齢者が物を捨てれない年齢的な問題と心理的な問題

こんにちは遺品整理士の三島です。

親の家を片付けていくためには、普段から少しずつでも不要品を処分していかないと家は物で溢れてしまい、なかなか片付けることはできません。

しかしこれはある程度は仕方のない事だと割り切る事も必要。高齢になるほど物を捨てることができないのには、それなりの理由があるのです。

今回は年齢的な問題と心理的な問題の2つに分けて解説します。

これらを知れば親への接し方も今よりも歩み寄った話し合いができるかもしれません

年齢的な理由

気力の低下

まだ子どもが家にいた時であれば子どものためにも家の中をきれいにしておこうという気持ちがあったものの、夫婦二人きりになるとそうした気力もなくなり片付けられなくなってしまうこともあります。

配偶者が亡くなってしまったり施設に入ってしまうとなどで一人で生活することになるとさらに気力は低下し、片付けられなくなることもあります。

体力の低下

人は年齢を重ねるごとに体力が低下してしまい、昨日まで普通にできていたことが今日になったらできなくなっていたということも少なくありません。

また一軒家では二階への階段の上り下りも辛くなるため生活のほとんどを一階で過ごすようになり、二階の荷物は放置して廊下や階段などにも物をためる状態になり片付けられなくなることもあります。

家の中の物を片付けようとしても足腰が弱っているため、不要品をゴミ捨て場まで持っていくことができずに家の中に置いたままになることもあります。

記憶力の低下

年齢を重ねるともの忘れも多くなります。
何をどこに収めたのか分からなくなるのが怖いため、自分の手の届く範囲に置いておきたくなるのです。

判断力の低下

人は年齢を重ねるほどに判断力が低下してしまい、自分にとって必要な物と不要な物を区別をするのも難しくなりそのままものを残してしまうこともあります。

病気・ADHD(注意欠如多動性障害)・発達障害

認知症やうつ病などを発症している方も、上手く片付けることができないこともあります。

認知症は高齢者に多く、脳の機能が衰え、判断力・記憶力・見当能力が失われていく症状です。うつ病はストレスなどが原因で発症し、気力の喪失・判断力が低下がしていく症状です。

ADHD(注意欠如多動性障害)を発症している方は、注意力に欠けていたり落ち着きのない行動が目立つ症状です。

発達障害は脳の神経伝達物質機能が十分に発揮されないために起こるもので、当人の意思とは関係ないため片付ることができないことを責めることはできません。片付けが苦手ということを1つの個性として理解する必要があります。

大量の不要品の処分方法がわからない

部屋が少し散らかっている程度では、掃除をしてゴミを捨てるだけで家の中を片付けることはできます。

しかし、あまりにも物が溢れすぎてしまうとどう処分すればよいのかわからず、そのまま片付けられないこともあります。

若い人であれば単に捨てるだけでなくまだ使用することができそうな物はリサイクルショップやネットオークションに売却する方法を利用したりしますが、高齢の方はそのような方法もわからず何も手をつけられなくなる状態になってしまいます。

家に人を呼ぶのが億劫になってしまう

年を重ねると人と会うことが苦手になる方もいます。若いころは毎日掃除して誰に見せても恥ずかしくない部屋をキープしてた方も、だんだんと人を呼ぶのが億劫になると部屋をきれいにする理由がなくなり片づけなくなることもあります。

部屋に人を呼ぶのは、きれいな部屋をキープするためのポイントでもあるのです。

心理的な理由

物を大切にするという文化

60歳以上のシニア世代はまだ日本が貧しい時代だったこともあり今以上に物を大切にすることを教えれたことから、多くの方が不要になったからといってすぐに物を捨てることができません。

物にも心があるためにムダにするとバチが当たると考えている人も少なくありません。「捨てること=悪」という道徳観が身についているため、物を捨てることに強烈な罪悪感を持つこともあります。

物が増えても「捨てるのがもったいない」と考えてしまい、「まだ使えるから」「思い出の品だから」などの理由で物を捨てることができず、家中に物がたまっていきます。

そのため、物が増え過ぎてしまい、片付けることができなくなってしまうのです。

物が与える充実感

また、物そのものが持つ重みや充実感を味わうことにより、物を捨てることができないこともあります。

物が身の回りにたくさんあることで得ることができる安心感もあり、必要以上に多い物を見ることで気分が安定することもあります。

生まれ育った時代に物が不足していた60歳以上の親世代は身近に物が増えていくことを有難く幸せと感じるのです。

もったいないと思う

現在は物が豊かな現代で何でも簡単に手に入ることができますが、親世代が生まれ育った昔の不便だった感覚をそう簡単には変えることができません。

思い出に縛られる

子どもが巣立ったり親を看取たりして少しずつ孤独な時間が増えると、昔のことを思い出すことが多くなります。

家族や子どもの大量の写真やベビー服、もらったプレゼントなど、処分しようにも思い出が染みついていて捨てられないこともあります。

物にまつわる思い出

物そのものが持つ力ではなく、物にまつわる自分の思い出などにより物を捨てることができません。

学校の修了証や表彰状、図画工作、働いていた時の名刺、日記帳、愛読書など、親の家にある物には様々な思い出が詰まっていることが多いです。

片付けられないのではなく、片付けたくない心理

片付けられないのではなく、片付けたくないという思いもあります。

以前は親子で住んでいた家から子供が独立すると、子どもが巣立ってしまった寂しさを物で埋めようとすることもあります。

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広島で遺品整理業をはじめて12年になります。遺品整理を通じで超高齢化社会の問題に日々直面していくなか、お客様のいろんな心配ごとを解決させて頂いています。同じようなトラブルに直面している方々の少しでもお役に立てればと考えこのサイトを立上げました。
取得資格
「遺品整理士」「特定遺品整理士」「不用品回収健全化指導員」「特定国際種事業者」「産業廃棄物処理業者」 「宅地建物取引業」