こんにちは遺品整理士の三島です。

皆さんは、日本で年間どれ位の人数が亡くなっているかご存知でしょうか。厚生労働省の平成30年(2018)人口動態統計の年間推計によると、136万9千人(推計)。平成29年は134万人(確定)と、実は毎年少しずつ増えています。

大切な方との別れは急に訪れる場合があります。今まで過ごしてきた故人様の部屋を片付けるというのは、精神的にも辛いものです。

遺品整理の中にはどう処分したらいいのか、どれを残すべきなのか判断が難しいモノも出てくるでしょう。

多くの遺品整理業者さんは遺品の中にある「まだ使えるモノ」を買取り、リサイクル・リユースすることで新たな活用場所へ届ける活動も行っています。

環境省の一般廃棄物の排出及び処理状況等(平成29年度)によると、年間のゴミ総排出量は4289万トンで、東京ドーム115杯分に相当します。

そして、1軒家で暮らす方が亡くなった場合、勿論建物の大きさ、状態にもよりますが約3トンの生活家具、家電、雑貨などがゴミとなるのです。

遺品整理業では、亡くなられた故人様の大切なご遺品を、ご遺族様合意のもとで査定、買取をし、リサイクル・リユースすることでゴミを減らすことで社会に貢献しています。

リサイクル・リユースとは
リサイクル・リユースとは、限られた資源を無駄にしない取り組みのことで、「3R」とも言われます。
・リデュース(Reduce):大切に使い、ゴミを出さない工夫をする
・リサイクル(Recycle):新しいモノを作る為の材料として再利用する
・リユース(Reuse):別の人に譲るなどして再使用する

ゴミ処分には費用がかかる


生活の中で、タンス、コタツテーブル、カラーボックスなど、木製で作られた大きい家具は、そのままゴミの日に捨てることが出来ません。各自治体にもよりますが、縦横50cm以下の大きさにカットする必要があるのです。

比較的年齢の若い方がいれば出来る作業もありますが、高齢者ばかりだと難しく、怪我の原因にもなります。

冷蔵庫や洗濯機、大きいテレビなど捨てるにも「運ぶことが困難」な場合も多く、さらに費用がかかる為、相次ぐ「不法投棄」の原因にもなりかねません。

さらに約3トンものご遺品の中から、処分するモノ、残すモノ、供養が必要なモノなど仕分ける手間は途方もない作業です。

自治体によっては、重量制限があるものの「持ち込みであれば無料」なところもあります。各自治体にご確認下さい。

孤独死等で発見が遅れると特殊清掃作業が必要に

亡くなられた方が「孤独死」「自殺」などで発見に遅れてしまった場合は、専門の特殊清掃作業が必要となります。

これは臭いや害虫など、想像を絶する作業ですので、一般の方に出来る作業ではありません。床などの張り替えも必要になる場合が多く費用もそれだけかさみます。

●必要あれば床、壁などの解体、張替え
●一般では手に入らない業務用の薬剤で除菌、消臭
●害虫の除去
●不用品の処分や遺品整理、ハウスクリーニング

で原状回復作業を行います。

ご遺族様にとっては「ゴミ」でも、ある人には「宝物」

弊社が介護施設に寄贈させて頂いた様子

買取らせていただいた遺品を国内外のオークションを経て新たなオーナーのもとへ渡すリサイクル・リユースを行う企業もあり、勿論、「遺品」と合意のもとで行われています。

また、老人ホームや福祉センター、保育所、児童養護施設などに寄付、寄贈するお手伝いもしているのです。

本来なら「ゴミ」として処分されていたであろう品が、場所を変えれば「現役」として活躍出来ます。ですので、「遺品を処分する位なら、誰か使ってくれた方が嬉しい」という声もあります。

このようなことから、ゴミを減らす社会に貢献していると言えるのです。

また、遺品整理の依頼は以下のメリットもあります。

遺品買取で作業料金が格段に安くなる

遺品の整理を専門業者に依頼する場合、費用が発生します。作業範囲や量にも異なりますが、目安として

●1Kの場合:¥38000(2名)
●2DKの場合:¥120000(3名)
●3DKの場合:¥180000(5名)

としています。さらに、この金額の中に下記のサービスも含まれております。

● 処分品の処理
● 養生作業
● 権利書・貴重品の捜索
● 貴重品・処分品の仕分け作業
● ご遺品の合同供養
● 遺品搬出後の清掃

そして、ご遺品の中から、「今後も使えそうなモノ」を査定、買取り、作業料金から引かいています。買取りした額によっては、作業料金が¥0になり、さらにプラスして金額が手に入る可能性もあり得るのです。

故人様の大切なご遺品です。ご遺族様の合意のもとで丁寧に査定をしてくれます。

勿論、強引に買取ろうということはいたしません。

生前整理、終活で少しずつ整理しておくと安心


遺品整理の難しい部分に、「故人様がいない為にモノの所在が分からない、処分の判断に困る」などがあります。

ご遺品となってしまう前に、荷物や家具の整理を少しずつ進めておくこともお勧めです。

現在では、リサイクルショップやフリーマーケットアプリなどを活用して誰でも気軽に取引出来るようになり、「捨てる」ではなく「リサイクル・リユース」の動きが活発化しています。

生前の間に相談して進めることで、荷物整理にもつながるのです。

まとめ

遺品を整理するということは、故人様の大切なモノを仕分け、必要なモノは残し、不要なモノは処分する判断を迫られます。財産が多いご家庭なら「争族」という言葉もある通りトラブルの発端にもなりかねません。

遺品整理は大変難しい作業と言えます。

また、高齢化社会や核家族化も進み、今では高齢者の1人暮らしも増えてきました。その結果「孤独死」という問題も浮き彫りになっているのです。

● 高齢者家族では遺品整理が難しい
● 家が遠くてなかなか片付ける機会が無い
● 借家だったから退去を迫られている
● 孤独死だったので、対応出来ない

このようなニーズに応え、遺品整理士業が注目されています。ご遺品を極力再利用することで、ゴミの低減にも貢献しています。その一方で、

● 処分しなくていいモノまで処分された
● 価値のあるモノを相場より低く査定された
● 見積書より高く請求された

など、悪徳業者がいるのも事実です。勿論、騙されないのが1番で、複数の企業から見積もりを提示してもらい、相談をした上で決めることが重要と言えます。

皆さんは、遺品整理業について、どうお考えですか?

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広島で遺品整理業をはじめて12年になります。遺品整理を通じで超高齢化社会の問題に日々直面していくなか、お客様のいろんな心配ごとを解決させて頂いています。同じようなトラブルに直面している方々の少しでもお役に立てればと考えこのサイトを立上げました。
取得資格
「遺品整理士」「特定遺品整理士」「不用品回収健全化指導員」「特定国際種事業者」「産業廃棄物処理業者」 「宅地建物取引業」