父親と娘の絆

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これは会社の同僚であり友人の話。
今から5年ほど前、交通事故によって奥さんと長男が亡くなった。
原因は運転していたドライバーがてんかんの発作が起き、歩道を歩いていた奥さんと長男を轢き殺すというあまりにも突然な事故死だった。

葬儀は非常に重苦しく、何もわからず無邪気に笑っていた当時1歳だった娘の笑顔が何より印象的だった。
意気消沈してしまった友人はその後、仕事も辞めようかと思っていたらしいのだが娘の為にと仕事をつづける事を決意。
仕事に家事や子育てと大変だと思うが今でも一生懸命頑張ってるよ。

それでこの前、事故後初めて家に招待をしてくれて数人で鍋を囲みながら食事をした。
当時1歳だった女の子が今ではもう6歳になっていた。
葬儀で見た笑顔は変わらず可愛らしく成長していた。

そして部屋を案内してくれたんだけど、長男が使っていた部屋はおもちゃなどが無造作に散らばってあり、当時のまま遺してあるとの事だった。
妻が使っていた遺品などもそのまま置いてあるらしい。
普段、着丈に振舞っていたあいつも今でもその部屋を直視できない様子で説明していると自然に涙が溢れていた。

すると娘がおもむろに
「パパー、ママと○○くん(息子)が天国から見てるんだから泣いたらダメなんでしょ」
って言ってきたんだよ。

当時娘は何も知らないはずなんだけど父親がちゃんと説明して2人で乗り越えていこうとしてるんだと思った。
その後、酒を酌み交わして励ましてやろうと思ったけど、俺らみんな泣いちゃったよ。
そして逆に力をもらえた。

頑張ろうな。

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