手元供養

手元供養とは故人の骨を供養の対象としたもので自宅供養とも言われ、故人の物質的な最後の存在である遺骨の一部を手元に置き供養する方法です。

●概要

手元供養は一般的な葬送の方法である寺院への納骨の代わりや納骨を行ったうえに、さらに遺骨(遺灰)を自宅などで保管して慰霊の場を身近に置いて故人を偲ぶことです。

2006年6月に設立されたNPO手元供養協会が手元供養の社会的認知と普及の為の啓蒙活動を健全に行う組織として中心に提唱しています。

手元供養品は遺骨をそのままや粉骨化して自宅に置く方法と、加工型、納骨型の3種類です。

加工型は遺骨を釉の一部として焼成した陶器やダイヤモンドにする方法で、納骨型は地蔵の焼き物や石製のオブジェ、竹製・金属製・遺骨混入型のカロートペンダント・メモリアルペンダント・遺骨入れ・遺骨リング・メモリアルジュエリーなどがあります。
供養する側の好みや価値観、供養観、死生観などにより選ばれています。

また、花入れとされる陶器の手元供養品に花を活けることで供養とする花供養という新しい供養法も。

従来の形にとらわれないことから、自分らしいまたは故人らしい供養をという想いに応える偲びと癒しの対象として新しい供養のジャンルとなっています。

●分骨時の手続き

分骨や手元での保管自体に法的規制はありませんが「墓地、埋葬等に関する法律施行規則」でお墓を墓地区域以外に作ることは禁じられています。

手元供養だと自宅の庭などにお墓を作ってはいけません。が、自宅の仏壇に骨壷で安置や手元供養専用のオリジナルスペースを設けて安置することには問題がありません。

必要な手続は、分骨後や手元供養の先にお墓などへ納骨する時を想定して書類を準備することです。

・火葬場で分骨するとき(焼骨を分骨するとき)

「分骨証明書」あるいは「火葬証明書(分骨用)」を火葬場で発行してもらいましょう。

・お墓などの遺骨から、一部だけ分骨するとき

「分骨証明書」を墓地管理者に発行してもらいましょう。

●手元供養の需要

宗教的な供養を必ずしも望まない人が増え散骨や樹木葬、自然葬などが容認されてきましたが、お墓が残らない型式では何に対してお参りをして良いのか心もとないという現実もあります。

家族の多様化が進み、少子高齢化や子供のいないカップル、単身者なども増加して一族で継承するお墓制度に対応できない家族も増え、自宅に仏壇がない家庭も増加し場所を取らない手元供養が広まってきたとされています。

伝統にとらわれない供養の方法ですが、大切な家族を亡くしたつらい気持ちや故人を想って供養したいという願いが強くあらわれています。

●手元供養を希望する理由

お墓参りや仏壇に手を合わせたりすることで昔から日本人は故人を身近に感じていました。
しかし、現代の生活スタイルが変化するにつれてそれが適わない、それでは満足できないという方が増えています。

・大切な人を遠くに葬りたくない
・お墓はあるけど手元にも置いて伴侶、家族を偲びたい
・お墓が遠くて墓参りにいけない
・無宗教なので宗教的な供養の仕方に抵抗がある
・無宗教なのでお墓や戒名は不要、自分らしい最期を
・従来型のお墓が金銭的に負担になるため故人も希望していた
・仏壇が無いが別の祈りの場を設けて故人を偲びたい
・結婚した娘だが、実の両親を手元で供養したい
・経済的な理由など何らかの事情でお墓を建立できない
・供養を人任せにしたくない
・残る家族に余計な負担をかけたくない

●手元供養のメリット

・常に故人のことを身近に感じることができる
家族や大切な人を亡くした悲しみは計り知れないものです。
いつまでも故人と一緒にいることができる手元供養は、残された人を少しずつ癒していくこともあるでしょう。
遺骨や遺灰を自宅で保管することで常に故人をそばに感じることができ、故人とのこれまでの関係性を大切にされる方にとって大きなメリットです。

・自宅で供養できる
自宅で供養できる手元供養は、年を取るほど重要なポイントになってきます。
年を取ると徐々に出かけることがきつくなってきます。
霊園の多くは山手や海側の郊外の立地のことがほとんどで、お参りに行くには自動車で行くか最寄り駅まで行き送迎バスに乗るしかなく、年に2回程度のお墓参りが困難だという高齢者は多いです。
手元供養は自宅で供養ができますので、遠方に行くのがきつい年齢になっても大丈夫で、高齢者施設に入っても持っていくことができます。
引っ越しや体調が優れない場合などにお墓や寺院などに納骨している場合は出向くことが難しくなることもありますが、距離や時間を気にすることなく供養することができます。

・費用を抑えることができる
お墓の平均価格は181.5万円となっており、これに加えて仏壇まで揃えると、200万円以上の金額がかかります。
手元供養にかかる費用は安いものであれば1万円以内、高いものでも20万円前後です。
手元供養には一部分しか遺骨を納めることができないため残りの大部分の遺骨を供養する費用がかかりますが、全国各地に6万円以内という低価格で共同型(合祀)の永代供養ができるところもあります。
手元供養と永代供養でお墓や仏壇を揃える費用の10分の1以下の費用に抑えることができます。

●手元供養のデメリット

・最終的に遺骨を入れた手元供養が残る
夫婦でどちらかが亡くなり遺骨を手元供養にした場合にもう一人が生きている間は問題ないのですが、その後亡くなった時に手元供養を含めてのことを考えなくてはなりません。
遺骨を取り出せる手元供養は夫婦で一つの骨壺にまとめるといった方法があり、その後永代供養することで解決することができます。
事前に夫婦で供養先を探しておき、遺骨の扱いについて意思表明しておくことが大事です。
事前に話し合いがされておらず残された遺族が残りの手元供養を供養しなくてはならない場合は、遺骨を取り出して合祀(合葬)を受け付けている寺院を自分で探す必要があります。

●手元供養の種類

いつもそばにいつまでも一緒に持ち運べるように機能性で選んだり、インテリアや亡き人のイメージにあわせて選んだり様々です。

・遺骨ペンダント
ご遺骨のかけらや遺灰を納められるペンダントです。
大切な人との絆を収めいつでも身につけられるお守りとして、前向きに生きる支えとなってくれます。

・リング
指元にさりげなく、大切な人への想いを身につけることができます。

・ミニ骨壺
遺骨をそばに置いて手元供養したいという思いに欠かせないのが骨壷です。
お墓に収める骨壷と違い、ミニ骨壷は大切な想いを納めてともに暮らすための器で家の中に置くという観点からデザイン性に優れています。
部屋の中で思い出の写真と一緒に置いたり、仏壇の中に安置することができます。

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