魂抜き

魂抜きとは、お坊さんにお経をあげていただき仏壇やお墓に宿った魂を抜いくための供養です。

仏教の宗派の多くは、仏壇やお墓などに魂を入れる、魂を抜くという考えを持っています。

お墓や位牌、仏壇は使い始める時に僧侶によってお魂入れが行われて魂が宿っているされ、手を合わせる対象になるといわれています。

仏壇やお墓などは魂が宿っている状態のまま、動かしたり捨てたりするのはタブーとされています。

お墓を新たに建立したりリフォームしたりする場合、転居などでお墓を移転する(改葬)場合など、お墓から遺骨を出す場合や仏壇を処分する際に、その魂を抜いてただの物に戻す儀式が魂抜きです。

仏壇も、天災や火災、経年劣化によって仏壇を処分したり交換することもありあます。家の新築などで仏壇を引越しする必要が出る場合も、僧侶や神官によって仏壇や位牌の魂抜きを行なってもらいます。

●魂抜きの呼び方

魂抜きは、一般的に「たましいぬき」と呼びますが、「たまぬき」「こんぬき」と呼ばれることもあります。

さらに、魂抜きと同じ意味の言葉として、「閉眼供養」「お精根ぬき」「お精抜き」「抜魂」、「撥遣供養(はっけんくよう)」ということもあります。

仏壇やお墓に宿った魂を抜くということを指します。

●魂抜きを行う必要がある場合

魂抜きは、基本的にお墓を動かす場合や彫刻・加工をする前に行います。

・今あるお墓への戒名の追加彫刻

今あるお墓へ彫刻する場合、石碑に彫刻、墓標(墓誌、霊標)に彫刻があります。石碑に彫刻する場合は、魂抜きが必要です。

墓標(墓誌、霊標)に彫刻する場合は、魂抜きが必要な場合と不要な場合があります。これはお寺ごとによって違いますので確認が必要です。

・お墓の改葬(リフォーム)

お墓を改葬(リフォーム)する前には魂抜きが必要です。お墓本体を動かさずに玉砂利を新たに入れるだけや防草土を入れるだけであれば、必要ありません。

・お墓の移転(引越し)

お墓を移転(引越し)する際には、魂抜きが必要です。お墓にある遺骨は、移転先の新しい墓地へ移動させます。遺骨が既に土に還っている場合は、お墓の下の土を少しとって移転先へ持っていくことが多いです。

・墓じまい(解体・撤去)

墓じまい(解体・撤去)する際には、魂抜きが必要です。お墓の下にある遺骨は、お寺様に引き取っていただくなど、あらかじめ処置方法を決めておくといいでしょう。

●魂抜きの流れ

①家族や親族と話し合う 

トラブルを防ぐために、話し合っておくことが重要です。

・なぜ工事をするか
・どんな工事をするか
・いつ頃、お墓の工事を行うか
・魂抜きの法要に立ち会えるか

魂抜きの法要には、身近な親族の方だけで行う場合が多いです。

②石材店に相談する

・工事完成日はいつか、考えている予定日に間に合うか
・工事費用はいくらか
・事前に準備するものはあるか(追加彫刻の場合、戒名など)

万が一、工事が間に合わない場合や他に問題のある場合には、もう一度家族や親族の方と話し合いましょう。

③お寺などに相談する 

・お供え物
・服装
・日時

寺院墓地を利用しており、墓地のあるお寺と菩提寺が異なる場合については注意が必要です。

お性根抜きをして頂くお寺様は、埋葬許可証の関係で菩提寺のお寺様ではなく墓地を所有するお寺様である場合があります。そのため、墓地を所有するお寺様への確認が必要です。

④決定事項を家族や親族、石材店へ伝える 

お寺と相談した結果、決定した事項を伝えましょう。

それぞれの方に、魂抜きの法要に向けて準備をして頂きます。

⑤魂抜き 

実際に魂抜きの法要を行って頂きます。魂抜きを行った後のお墓には基本的にはお墓参りをしませんので、法要に来られていない家族や親族の方にお伝えください。

戒名の追加彫刻や新たにお墓を建てる場合は、工事完成後に改めて「お性根入れ」の法要をしてから、お墓参りできるようになります。