生前贈与

生前贈与とは、生存中の個人から別の個人へ財産を無償で分け与えることです。相続・遺産対策を目的に配偶者や子などに財産を与えることを意味します。

●生前贈与のメリット

相続税は2015(平成27)年の制度改正により基礎控除額が引き下げられ、以前は必要がなかった人まで申告しなければならなくなり、税率の引き上げも行われたため大幅な増税となりました。

その一方で、同時に改正された贈与税が減税されたことで、生前贈与の有効性が高まったのです。

・節税効果が高い

生前贈与の最大のメリットは、節税効果が高いという点です。2015(平成27)年の改正で相続税が増税され贈与税は減税されたことで、相対的に生前贈与を利用する方が多くの資産を残せるようにななりました。

贈与税に新しく設けられた特例贈与財産は、20歳以上の直系尊属(子供や孫)に贈与する場合は特例税率が適用され税率が軽減されることになります。贈与税には教育資金や結婚資金贈与の非課税など様々な特例もあるため、有効利用すること大幅な節税が可能です。

・相続人同士のトラブルを避けることができる

遺産を法定相続人で分割する場合、上手くいかないことが多く、裁判にまで発展することも多くなっています。たとえ遺書があったとしてもその有効性をめぐって争いが起こり、すでに亡くなっている人の意思は確認できないため簡単には決着がつきません。

こうしたトラブルを未然に防ぐためにも、生前贈与を利用して資産を渡しておきましょう。仮にトラブルが発生しても生きていれば話し合いをすることができるので、大ごとになる前に収めることができます。

・相続人以外にも資産を渡すことが可能

原則的に、被相続人が亡くなった後に遺産は法定相続人たちによって分割されます。しかし、生前贈与を活用することで、法定相続人以外にも資産を渡すことが可能になります。

ある特定の資産をこの人に渡したいという場合など、非常に有効な方法です。生前贈与は節税効果があるだけでなく、被相続人の意思を最大限反映させることができる制度となっています。

●生前贈与の方法

・暦年贈与制度

暦年贈与とは、1月1日~12月31日(1年)の間に1人当たり合計110万円以内で贈与していく方法です。これを毎年繰り返すと、たとえどんなに額が大きくなったとしても贈与税はかかりません。

贈与を受ける対象者についての制限がないため、親族だけでなくそれ以外の人にも財産を渡すことが可能です。

・相続時精算課税制度

相続時精算課税制度とは、60歳以上の父母または祖父母から20歳以上の子または孫に対して財産を贈与した場合は2,500万円までは非課税とするもので、一度に大きな額の贈与が可能です。

2,500万円を超える部分については、一律に20%の贈与税を納めることになります。

●生前贈与の特例

生前贈与には暦年贈与と相続時精算課税制度だけでなく、特例が設けられています。

これらの特例は暦年贈与や相続時精算課税制度との併用が可能であるため、うまく活用すれば大きな節税効果が期待できます。ただし、期間限定のものが多いため注意が必要です。

・配偶者控除を利用した居住用不動産贈与の特例

配偶者控除を利用した居住用不動産贈与の特例とは、婚姻期間が20年以上の夫婦に限り、居住用不動産または居住用不動産を取得するための金銭を贈与する場合は2,000万円までは非課税で贈与できるという制度です。

贈与税の基礎控除と一緒に使うことができるので、合計2,110万円の贈与が可能になります。

この特例を受けるためには、夫婦の婚姻期間が20年を過ぎた後に贈与がおこなわれたこと、自分が住むための国内の不動産を購入するために贈与がおこなわれたことなどの条件を満たす必要があります。

・住宅取得等資金の贈与の特例

住宅取得等の資金の贈与特例とは、子供や孫が家を購入する際その資金援助であれば700万~1200万円までは非課税というものです。2015年1月1日から2021年12月31日までの期間限定の制度となっています。

新しく住宅を取得するための援助資金に限られるため、現在返済中のローンなどはこの対象にはなりません。契約をした年によって非課税の額が異なるため注意が必要です。

・教育資金の一括贈与の特例

祖父母から孫の教育資金を渡す場合は、教育資金という名目であれば、1人当たり1,500万円までの贈与を非課税とすることができます。この特例も直系尊属かつ贈与を受ける側が30歳以下という条件があります。

教育資金の贈与を活用するには、金融機関との教育資金管理契約を結び専用口座を開設しなければなりません。

贈与を受けた人は、必要な時(授業料の支払い等)に口座から引き出し、領収書を銀行に提出する必要があります。教育資金の一括贈与の特例は、2013年4月1日~2019年3月31日までの期間限定となっています。(期間の内に申し込みを済ませれば適用対象)

・結婚や子育て資金の一括贈与の特例

結婚や出産、子育ての資金の場合は、1人当たり最大1,000万円までの贈与を非課税とすることができる特例もあります。ただし、贈与を受ける側が2015年4月1日~2019年3月31日までの間20歳以上50歳未満であることが条件となっています。(期間内に贈与すれば適用対象)

結婚資金のみの場合は300万円が上限、結婚資金・出産資金・子育て資金の場合は1,000万円が上限です。贈与の方法は、金融機関に結婚・子育て資金の専用口座を開設し贈与する金額を預けます。

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