供養

供養とは、サンスクリット語のプージャーまたはプージャナーの訳で尊敬を意味する言葉の訳と言われており、仏、菩薩、諸天などに香・華・燈明・飲食などの供物を真心から捧げることです。

日本の民間信仰では死者・祖先に対する追善供養のことを特に供養ということが多く、これから派生して仏教と関係なく死者への対応という意味で広く供養と呼ぶこともあります。

また動物などに対する供養、針供養や人形供養のように生き物でない道具などに対する供養もあります。

●概要

供養とは、亡くなった人などに対して冥福を祈る、すべての行いのことを言います。仏壇に向かって手を合わせたり、読経をしたりする行為も供養です。また、墓前に花を添えることも、私たちが日常的に行っている供養の一つです。

仏や菩薩、諸天などに対しての仏教の供養と、死者や祖先に対する追善供養としての供養が広くみられます。

仏や人間にとどまらず動物などや死者に対してという意味で幅広く供養と呼び、動物供養、針供養、鏡供養、写真供養、仏壇供養、経典供養、印章供養、人形供養など人の生活に密接した物や道具に対しての供養も行われています。

仏教徒の場合は49日や1周忌などの節目にお寺の本堂や自宅で僧侶に読経供養を行ってもらい、供養の後は食事を行うのが一般的です。
残された人の気持の整理ができない場合は手元供養という方法で遺骨の1部をペンダントや小さな壺にいれて側に置くこともできます。

供養の方法は近年多様化しており、霊園のお墓だけでなく、納骨堂、樹木葬、散骨、合葬墓と個々人の宗教観や死生観によって選択することも多くなっています。

亡くなった人の供養は無宗教で葬儀を行った場合は決められた方法はなく、亡くなった日に親族であつまって食事をしたり小さな会を開くなど自由です。

●供養の種類

供養には大きく分けて仏教供養と追善供養の2種類があります。

仏教供養とは仏様や諸天、菩薩などに対して尊敬の念を示し、香華や飲食などの供物を捧げることで、追善供養は亡くなった人に対して冥福を祈り、命日に法要を行ったり、仏壇に手を合わせたりすることです。

追善という言葉には、故人の冥福を祈るとその善行が故人の善行となり自分にかえってくるという意味があります。

・供養の意味
供養とは生きている者が善行を行い、亡くなった者へ祈りを捧げることです。
供養の語源はサンスクリット語のプージャナーの訳で、心を込めて仏様に香華や燈明、飲食などを供えるという意味。
日本においては森羅万象に魂が宿ると考えられ、長年使った道具や物なども供養の対象とされてきました。

・ペットや人形などの供養
供養には私たち人間と深く関わった動物や道具などさまざまなものに対しての供養も含まれ、ペット供養や人形供養などがあります。
長い間家族のように過ごしてきたペットや、学校や研究機関で学問の発展に利用された動物の供養などもあります。

●供養の方法とタイミング

私たちが共に過ごせたことを感謝し、供養する対象はさまざまです。

・先祖供養
先祖供養とは日々ご先祖様に感謝して仏壇に向かって手を合わせ、お盆やお彼岸にお墓参りに行くことなどです。
子孫である私たちの元気な様子をご先祖様に伝えながら、仏壇にお水やお花を供えて線香をあげるのが一般的です。
必ずお盆やお彼岸にお墓参りをしなければいけないことはありません。体調不良や多忙で行けない場合は、年末年始や命日などの節目に足を運びましょう。

・死者の供養
仏教においては亡くなった人の魂は四十九日間成仏せず、この世をさまよっているとされています。
そのため亡くなった人の魂がさまよわずに成仏できるように読経や飲食などを施しますが、こうした死者の冥福を祈るために行う追善供養が法要です。
初七日、一回忌、三回忌、七回忌などの他に、お盆、お彼岸など仏教行事のすべてのことを指します。
キリスト教の場合は記念祭や追悼ミサを教会か墓前で行います。
ざまざまな宗教の違いにより方法やタイミングは変わりますが、供養をするという心に変わりはありません。

●お墓や仏壇の供養

・お墓の供養
お墓の供養とは、お墓を新しく建てた時に取り行う開眼・納骨法要のことです。
開眼供養は魂が入っていない墓石に亡くなった人の魂を宿らせる儀式で、遺骨をお墓に納骨する法要と併せて四十九日か百か日または一周忌などに行います。
菩提寺で納骨法要を行う場合は本堂と墓前で読経してもらい、故人の戒名や命日などを記した卒塔婆を建てます。
移転などでお墓を取り壊す際には、閉眼法要を行います。

・仏壇の供養
購入したての新しい仏壇にも開眼法要を行います。
仏壇を処分する時は閉眼法要という魂抜きの供養を行う必要がありますので、処分をする前に菩提寺に相談しましょう。
菩提寺がない場合は自分たちでお参りをして処分する人もいるようでが、位牌と仏像は魂抜きが必要とされています。

●そのほかの供養

・ペットの供養
長い間家族の一員として共に過ごしたペットの供養をしたいと思う人は多く、人間と同じように葬儀や納骨を行う人や自宅供養を選ぶ人など様々です。
ペット霊園やペット納骨堂も増加し、ペットの遺骨を加工処理してアクセサリーとして身に付ける人もいます。
ペットの火葬はさまざまな業者が行い、寺院でもペットの火葬施設を有しているところがあります。

・人形供養
昔から大切にしてきたぬいぐるみや人形には魂が宿ると言われ、処分をする時は人形供養を行う方もいます。
供養の方法はお寺や神社が行なう人形供養祭に申し込んだり、生前・遺品整理業者に依頼したりするなど、様々です。
家庭で供養する場合はきれいなタオルで人形を拭き、大きな布を敷いて粗塩をふりかけます。
今までありがとうと感謝の気持ちを伝え、布で人形を包んだら袋に入れ、地域のごみ処理法に従って処分を行いましょう。
葬儀会館などが開催するイベントで人形供養を行っている場合もあります。
命はないけれど人々が大切に使ってきた物などに祈りを捧げることも大切な供養で、針供養や眼鏡供養など特定の日が定められて供養が行われているものもあります。

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