公証役場(公証人役場)

公証役場(公証人役場)とは、公正証書の作成や私文書の認証、確定日付の付与等を行う役場で、各法務局が所管して公証人が執務しているところです。

公証人独立採算制がとられている点が一般の官公庁と異なる特徴となっています。

公証役場は全都道府県にありますが、人口の多い地域に集中して設置されています。

電子定款認証に対応する指定公証人の配置が現在進められています。

公証役場は、法務省の管轄する役所になります。

公証役場では協議離婚における養育費などの契約、不倫慰謝料を支払う示談契約などを公正証書として作成することができます。

公証役場を利用すると公証人手数料の負担が生じ、公正証書にする契約の内容に応じて利用料が算定されます。

●概要

公証役場は各地にある法務局の管轄する機関で全国約300箇所に設置されており、それぞれの公証役場には、公正証書を作成する公証人が1名以上は必ず配置されています。

公証役場で事務を取り扱う書記もおり、それぞれの公証役場に配置される公証人などの人数は公証役場の規模によって異なります。

公証役場は国の役所になりますが、公証役場を利用するときは利用内容に応じて公証人手数料を支払う必要があります。公正証書の作成にかかる手数料は法令で基準が定められ、各公証役場で運用しています。

離婚時の公正証書作成などでは本人が公証役場へ出向いて作成しますが、遺言書の作成で遺言者が高齢や病気などを理由に公証役場へ出向けない場合は、公証人が遺言者側の病院や施設などへ出張して作成対応をします。出張での公正証書作成は公証人手数料が割増しされ、日当や交通費も加算されます。

●公証人

公証人とは、裁判官や検察官、弁護士などの実務経験を30年以上有する法律実務家の中から法務大臣が任命する公務員で各公証人役場で執務しており、定年は70歳となっています。

法務局や地方法務局に所属して管轄区域内に公証人役場を設けて仕事をしており、当事者や関係人の委託を受けて、公正証書を作成したり、私署証書や定款に認証を与える権限があります。

公証人は、公正証書の作成、定款や私署証書(私文書)の認証、確定日付の付与などを行います。

公証人役場は全国に300か所ほどあり、550名前後の公証人がいます。

●公証役場の業務

公証役場では法律で定める業務を扱っています。

・公正証書の作成
公正証書の種類は、金銭消費貸借契約公正証書、建物賃貸借契約公正証書、不動産売買公正証書、遺言公正証書、任意後見契約公正証書、遺産分割協議公正証書などがあります。

・私署証書や会社等の定款に対する認証の付与
認証とは、一定の行為が正当な手続きによりされたことを公の機関が証明することです。法人設立は、法務局において法人登記をする必要がありますが、その前提として公証役場での認証が必須となります。
会社を作った発起人や役員が手続きに則っているということ、定款が法律上ほぼ問題ない形で作成されていることがわかります。

・私署証書に対する確定日付の付与
確定日付とは、その文書がその日付において存在していたことを証明するものです。
偽造が問題になったり、文書が後で作成されていないかなど紛争の発生を防ぐことができます。

●利用には料金が必要

公証役場を利用する際には、公証人手数料が必要です。

各利用者は公証役場を利用することで利益を得ることになるため、利用に応じて料金を支払う仕組みになっています。

市役所で戸籍謄本などの証明書を取得する場合の費用は数百円ですが、公証役場で遺言公正証書を作成する場合は数万円~の料金となります。

公証人に出張してもらい遺言公正証書を作成すると10万円を超えることもあります。

●公証役場の利用は平日の日中だけ

公証役場の開庁時間は平日の9時から17時までとなっています。
これは、公証役場が国の機関(裁判所、法務局など)の窓口の開庁時間と合わせているためです。

●公証役場は市役所とは関係ありません

市区役所は地方自治体ですが、公証役場は法務省で国の機関の一部になります。
同じ役所ではあっても、組織上は市区役所と公証役場は関係がありません。