権利証

権利証とは登記完了の証明書で、登記済証が正式な呼び名です。不動産の登記が完了した際に、登記所が登記原因証書または申請書副本に登記済みその他の一定の事項を記載し、登記権利者に還付する書面です。

提出された売買契約書と登記申請書に不備がなければ、登記所で登記済の印が押されて交付となります。

買主が新たに第三者にこの不動産を売却する際は、この権利証が必要となります。

●概要

権利証とは不動産の売買による所有権移転登記のように、不動産上の権利の保存・移転などの登記をした際に登記所から交付される登記済証です。

権利証はその登記簿への記載が完了したことを証明する証明書で、権利証の末尾の余白には登記済の文字の入った所定の朱色の印が押してあります。

旧不動産登記法の下では登記が完了すると登記所は、登記原因を証する書面(たとえば売買契約書)または申請書の副本に申請書受付の年月日・受付番号・順位番号・登記済の旨を記載し、登記所の印を押して登記権利者(売買の場合は買い主)に還付していました。

その後、不動産登記法の改正に伴い2005年(平成17)3月7日以降は登記済証制度がなくなり、従来の登記済証(権利証)にかわるものとして、登記識別情報が利用されています。ただし、すでに発行された登記済証(権利証)は、今後も有効に使用することができます。

権利証は所有者が対象不動産を売却して買主に名義を変更する手続きをする際や、住宅ローンの借り換えをする場合に新たに対象不動産に抵当権を設定する際などに法務局へ提出する書類となります。

不動産の所有者しか持ちえない登記済権利証の提出を義務付けることで、別人が本人に成り済まして名義変更などの手続きできないようになっています。

権利証はその不動産の所有者であることを証明する書類の一つですが不動産の所有者であると推測されるということで、実際不動産を売却するには権利証を持っているだけでは売ることはできません。

●平成17年以前の権利書

昔の権利証は和紙に法務局の朱色の登記済という印鑑と登記した年月日受付番号がスタンプされていました。

不動産登記済権利証などの文字が書かれた表紙ですが、これは司法書士側でつけたもので実体は中身の登記申請書の副本に上記の印鑑が押されたものになります。

明治32年に不動産登記法が施行されてから新法に改正されるまでの100年ほどはこのタイプの権利証が発行されていました。

古いものは中の文字が筆で書かれているものも多く、解読も困難なものも多いです。

●現在の権利証

現在の権利証は、A4サイズのグリーンの紙の下のほうに目隠しシールが貼られたものになります。

シールの下にはアルファベットと数字の12桁で組み合わせたパスワードが記載され、このパスワードが登記識別情報の本体で例えばコピーでも手書きで書き写しても要はこのパスワードさえ分かれば原本と同じ効力を持つものになるのです。

パスワードを他人に見られてしまうと盗まれたことと同じなので、セキュリティーのためシールを貼ったままで保管しましょう。

新不動産登記法になってから登記がオンラインで申請できるようになったため、権利証も紙ではなく情報としてのパスワードとまりました。

●権利書の紛失で困ること

・不動産を売却するとき・担保として使うとき

不動産を売却する時には権利書と印鑑証明書がないと売却できません。

そのため、不動産を売却したいときに権利証を紛失していると再発行の手続きなどに時間がかかってしまいます。

不動産を担保にしてローンなどを組みたいとき、登記を取り消して他人に譲る時も同様に権利書は必要となります。

・不動産所有者であるという本人確認書類を作成してもらわなければならない時

権利書が手元になく登録識別番号がわからない場合には司法書士に不動産の所有者であるという本人確認書類を作成してもらう必要がありますが、費用が数万~数十万かかってしまいます。

●権利証の再発行

権利書は法的な効力を持つ正式な書類であるため、権利書の再発行はできません。

・不正登記防止申出の申告

申請から3ヶ月間は不動産の名義変更を受け付けないようにするものです。

この申請は紙の権利書でも登録識別情報でも申請が可能で、誰かが名義を変更する手続きをとったとしても却下することができます。

●権利書がなくてもできること

【不動産の売却】

不動産売却は、権利書と印鑑証明で手続きが可能ですが、その二つがないと売却できないわけではありません。
本人確認情報を作成すると不動産の売却は可能です

本人確認情報は不動産の権利書・登記識別番号情報に替わる書類で、作成には本人確認書類が必要となります。

1号書類(これのみで確認可能)
・運転免許証
・外国人登録証明書
・写真つきの住民基本台帳カード
・旅券等
・運転経歴証明書

2号書類(1号がない場合2点必要となる)
・国民健康保険の被保険者証
・健康保険の被保険者証
・船員保険の被保険者証
・高期高齢者医療の被保険者証
・介護保険の被保険者証
・医療受給者証
・健康保険日雇特例被保険者手帳
・国家公務員共済組合の組合員証
・地方公務員共済組合の組合員証
・私立学校教職員共済制度の加入者証
・国民年金手帳
・児童扶養手当証書
・特別児童扶養手当証書
・母子健康手帳
・身体障害者手帳
・精神障害者保健福祉手帳
・療育手帳または戦傷病者手帳

3号書類(2号書類が1点しかない場合)
・官公庁から発行された書類。かつ氏名、住所、生年月日があるもの

【相続された不動産の名義変更】

登記人が亡くなり相続された不動産の名義変更の際には権利書は必要ありません。

遺言状の有無の確認がされ、その後家庭裁判所を介して戸籍謄本、住民票、戸籍の附票を基に調査が行われて相続人が決定されます。

その後相続人が登記手続きをして、不動産の相続が確定します。

必要書類
・亡くなられた方の戸籍謄本
・亡くなった方の附票または住民票の除籍
・相続該当者全員の戸籍謄本と印鑑証明書
・遺産分割協議書
・委任状
・相続する不動産の固定資産評価証明書

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